第395回 【通貨の大変動は、これからも同じように起こる】

最近になってFX取引(外国為替証拠金取引)を始めた方々にとっても、2008年9月に起こった「リーマン・ショック」は、記憶に新しいことだ、と思います。
 
しかし、「LTCMショック(1998年10月)」や「ブラック・マンデー(1987年10月)」、「プラザ合意(1985年9月)」となると、「歴史的出来事」にしか思えないのではないでしょうか?
 
「米国同時多発テロ事件」も2001年9月11日のことですし、「ロンドン同時爆破テロ事件」も2005年7月7日のことです。
 
最近になって、市場参加者の仲間入りをした人たちにとっては、
「だから、それがどうした?」
「過去の値動きなんて、興味がない!」
「もう大昔のことだから、関係ないよ!」
いった感覚でしょうか。
 
しかし、あえて言いたい。伝えたい。
「同じことは、これからも起こる」と。
 
もちろん、まったく同じことは起こりません。
しかし、同じようなことが、これからも繰り返されます。
 
「同じようなこと」が繰り返されることは、歴史が証明しています。
 

●●「事件」の検討よりも、真っ先にやるべきことがある

 
上述の「LTCMショック」とは、1998年10月に、巨大なヘッジ・ファンドが破綻したことが原因で、金融市場が震撼(しんかん)した事件の呼称です。
 
「ブラック・マンデー(1987年)」のときもそうでしたが、その事件の最中には、まだ、そういった名前はありません。
 
時がたってしばらくすると、何とはなしに、みんなが、その事件をそう呼ぶので、だんだんとその事件の名称が固定(定着)します。
 
「米国同時多発テロ事件」もそうです。2001年9月11日に、米国ニューヨークと米国国防総省で起きたテロ事件は、現在は「セプテンバー・イレブン」とか「9・11(ナイン・イレブン)」と通称されています。
 
こういった大事件が起こると、マーケット(外国為替市場)は大きく変動します。
 
しかし、相場に臨んでいるときに――つまり、ポジションを持っているときに――相場が大変動を起こしたら、その分析や理屈は、後回しです。
 
相場が大きく動き出したなら、そのポジションをどうするのか?
損をしているのなら、「損切るのか、それとも、我慢するのか」、その判断を優先しなければ、生き残ることができません。
 
利益になっているときは、焦燥感に駆られるようなことはありません。それは、誰でもそうでしょう。
 
損をしているときは、あせります。冷静ではいられなくなります。
「なぜ、どうして、何が原因で、こんな目に・・・・・・」
恨み言の1つも言いたくなる気持ちはわかります。
 
しかし、そんなことは、その瞬間には、どうでもよいことです。
「損切るのか」「我慢するのか」「我慢するにしても、どこまで我慢するのか」
それを早く決めなければいけません。
 
そして、それだけを考えるべきなのです。
 
「なぜ、こんなムチャクチャな値動きになるのか」「誰がこんなことをしかけているのか」 そして、「何が起きているのか」、激しく動いている相場では、そんな情報は何の役にも立ちません。そんなことは、後で知るなり考えれば良いことです。
 
自分が生き残りたかったら、持っているポジションを整理することの方が先決です。
 
(2011年5月30日記述)

第394回 【ヨーロッパの隠蔽体質】―――福島原発事故問題を考えると、日本がそれを批判できる立場にないのは、非常に遺憾ですが・・・―――

GWが明けてからのドル/円は、やや円安方向に動いているようにも見えますが、俯瞰すれば、膠着状態にあって面白みが感じられません。
 
むしろ気になるのはユーロの急落です。
 
GW前半にピークアウトして後半の4日、5日あたりから落ち始め、GWが明けてからも断続的に落ちて、今のところ、1.39台まで下げました。
 
GW前半の高値が1.49台なので約1000P急落したことになります。
 
これは誰が見ても激しい値動きであり奇異な値動きだと思います。
 
なぜこのようなことが起こるのでしょう?
 
これまでに何度も指摘してきたことですが、為政者が発する「たくさんの嘘」がまかり通っていることが、ユーロを不安定にさせているのでしょう。
 
例えば、ユーロ関係者やギリシャ首相は、ギリシャがユーロ圏から離脱することはないと公式の場で表明していますが、何を根拠に離脱せずに財政再建ができると言っているのでしょう?
 
個人的な感想を述べれば、それは問題を糊塗しようとする日本の原発事故に似ています。
 
事故直後から国や東京電力は
「致命的な事態には至っていない」
と言い続けてきました。
 
つまり、
「燃料棒の形をとどめないメルトダウンはない」
「原子炉圧力容器の破損はない」
ということですが、実は、早い段階からメルトダウンしており、圧力容器にも破損があり、しかも、圧力容器を格納する格納容器からも水が漏れ出ていることが明らかになってきました。
 
 
ユーロの場合は、関係者が、リップサービス的な意識、安心感を与えるつもりで、財政危機問題を語っているのかもしれませんが、私には嘘をつき続けているとしか見えません。
 
しかも企業経営者が株価に影響を与える嘘をつくと指弾されるのに、為政者が為替相場に影響を与える嘘をついても許されるという今の状態は、まったく理解に苦しみます。
 
そうした不透明な中で、ギリシャやポルトガルなどの財政危機問題が改めてクローズアップされると、ユーロが売られ、利上げや為政者のリップサービスが材料になると反発することが繰り返されています。
 
利上げ材料による値上がりはリーズナブルだけれど、リップサービスで相場が動くのは納得できません。
 
もちろんどんな材料で動いても、動いた結果が相場であることは認めます。
 
しかし、為政者が問題を先送りして、ユーロがますます酷い状態に追い込まれていることも事実なのです。
 
ヨーロッパの隠蔽体質によって、ユーロの下落はまだまだ続くのだろう、と個人的には考えています。
 
現時点での与件での、あくまでも個人的な予測(予想)に過ぎませんが、中長期で考えるならば、1.2を割り込んでいくと予測しています。
 
今のユーロは買えません。
 
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(2011年5月26日記述)

第393回 【なぜ、「売ってから買う」ことをためらってしまうのか?】

今回も、前回に引き続き、基本に戻って、「買い」「売り」をテーマにします。

 

●●なぜ、「売ってから買う」ことをためらってしまうのか?

 

次に、人間の行為として、考えてみましょう。

 

ものを売るときに、まず、人は、どこかでその品物を仕入れてきます。そして、それを買いたい人に、利益を乗せて売ろうとします。

 

この発想は、誰でも思いつくことです。

 

しかし、初めに商品がなければ、それに利潤を乗せて売る、ということは思いつかないでしょう。

 

今、手元にない品物を人に売りつけて、それから、その品物を仕入れにいく――そういう行動パターンは、一般的ではありません。

 

そこには、リスクがあるからです。

 

その品物が手に入らないかもしれません。おまけに、その品物を売りつけた値段よりも安く仕入れられなければ、自分が損をしてしまいます。

 

そんなリスクは誰も取りたくないですから、仕入れてきてから、その仕入れ値に利益を上乗せして売ろうとするのです。

 

ですから、普通は、「品物を買ってから売る」という行動になります。人間の発想に素直に従っていて、無理がありません。

 

はっきり言えば、「買うということ」は、難しい行為ではありません。人間本来の行動に根差しているからです。

 

品物を仕入れてみたものの、何らかの理由で、それが仕入れ値よりも高く売ることができない場合、人は、仕入れ値よりも高く売れるまで待とうとします。損をしてまで売ろうとは思いません。

 

短い時間でも、時の経過とともに価値(価格)の下がってしまう品物――たとえば、鮮魚など――の場合は、泣く泣く多少の損をしてでも売ろうとするのでしょうが、時間に左右されない商品の場合は、あわてて売らずに、価値(価格)が仕入れ値よりも高くなるまで待つ、あるいは、高く買ってくれる人を探そうとします。

 

「売り」から入るという行為は、この逆で、発想の転換が必要です。「ない物」を売るのですから。

 

そのうえ、「(品物がなくて)買えないかもしれない」「売値よりも安く仕入れることができないかもしれない」といったリスクがありますから、人は躊躇(ちゅうちょ)します。

 

ですから、人は、まず「仕入れる(買う)」という行動を取ろうとするのです。

 

 

しかし、相場で取引をするのならば、「買い」はできるが、「売り」はできない、では勝てるものも勝てなくなります(すなわち、負けます)。

 

相場には、「買い」と「売り」があるのですから、どちらでも戦えるように、練習(経験)を積む必要があります。

 

特に、普通の人にとって苦手な「売り」に関しては、練習(経験)を積まなければ、相場には勝てない、ということになります。

 

2011522日記述)

第392回 【日本人は「外貨売り円買い」のイメージが苦手】

今回は、基本に戻って、「買い」「売り」をテーマにします。
 

●●日本人は「外貨売り円買い」のイメージが苦手

 
日本の個人投資家は、ドル/円(USD/JPY)やユーロ/円(EUR/JPY)、ポンド/円(GBP/JPY)などの対円取引をすることが多くなります。
 
なおかつ、その取引は、「買い」から入るケースが圧倒的です。
 
それには、いくつかの理由が挙げられます。
 
初めて、FX取引(外国為替証拠金取引)などの外国為替取引をする場合に、対円取引から始めるのは、一番無理がありません。
 
それは、ドル/円にしても、ユーロ/円やポンド/円にしても、自分の持っている円を支払って、外貨を受け取る(買う)というイメージをつくりやすいからでしょう。
 
しかし、外国為替取引をする場合には、自国通貨であるか、ないかには意味がありません。円を持っている、持っていないは、まったく関係がないのです。
 
資産と負債という観点から、外国為替取引を見てみます。
 
たとえば、ドル/円を「買った」としましょう。これは、取引の相手方からドルを受け取る代わりに、取引の相手方に円を支払うことです。
 
ドルを受け取るということは、ドルという財産(通貨=お金)を、相手方からもらうということです。
 
これは、ドルという財産を保有することを意味します。つまり、ドルの資産を持つことになるのです。
 
ドル/円を「買った」場合は、ドルを受け取ると同時に、円を支払うことですから、円という財産(通貨=お金)を、相手方に渡すということです。
 
つまり、円の負債を持つことになります。
 
逆に、ドル/円を「売った」場合は、ドルの負債を持つことであり、同時に円の資産を持つことを意味します。
そう考えると、ドル/円では、――ドル/円に限らず、外国為替取引全般に言えることですが――買っても売っても、どちらか一方の通貨を資産として持ち、もう一方を負債として持っていることになります。
 
ドルも円も、どちらも通貨ですから、ドル/円を「売った」場合でも、実は、円という資産を持っていることになるのです。
 
ドル/円を「売った」場合は、ドルの価値が下落して円の価値が高くなれば、――為替レートの変動で言えば、「ドル安円高」になれば――持っている円の資産価値が上昇して、負債のドルの価値が下落するので、利益になります。
 
ところが、日本人の場合、すでに日本円を持っていますから、この「ドル/円の売り」のイメージがしにくいのです。
 
(2011年5月19日記述)

第391回 【やはり荒れたGW相場】

ゴールデン・ウィーク(GW)期間中の外国為替相場を振り返ってみましょう。
 
ドル/円相場は、円高気味に推移しつつも静かな値動きでした。
 
そのため、テレビ、ニュースで伝えられる「円の値動き」だけを見ていた人は、穏やかなGWだったと感じたでしょうが、実情は違います。
 
穏やかだったのはドル/円相場だけでした。
 
ユーロ/ドルは、前半は静かな相場つきでしたが、後半に入ると1.49から1.42までざっと600~700Pも下落しました。
 
その影響により、ユーロ/円は5円以上、ポンド/ドルは6円程度も急落しています。
 
豪ドル/円も5円程度の下落となり、ドル/円以外は荒れた相場つきになっていたのです。
 
以前から繰り返し
「GWのような市場参加者が長期休暇を取る期間は、相場が荒れがちなのでポジションを取らないほうが良い」
と言い続けてきました。
 
今回のGW前も、同じ事を言ったのですが、やはり危惧していたことが起こりました。
 
市場参加者が多くても少なくても相場の動きは変わらないという人もいますが、それは違います。
 
参加者が多く相場が厚い時は売り材料が急に出たとしても、値段はリーズナブルに動くものですが、市場参加者が少なく相場が薄い時は一気に動いてしまいます。
 
その急騰急落を事前に察知するのは事実上不可能です。
 
今回の荒れた相場を先導したユーロ/ドル下落は、ECB(欧州中央銀行)のトリシェ総裁の政策金利に関する発言により、ユーロ金利引き上げ期待感が急速に後退したことが発端でした。
 
「ユーロ/ドル」売りの気運が高まっている時、ギリシャがユーロから離脱するのではないかという観測報道が飛び出して、さらにユーロが売られました。
 
このようなことは良くあることで、
『売り(買い)材料となるニュースが出る』
そうすると、
『それに見合ったニュースがクローズアップされる』
そして、
『さらに、売り(買い)が加速される』
という構図です。
 
その時に相場が薄いと(=市場参加者が極端に少ないと)、止まるところを知らずに一気に突っ走ってしまい、急落や急騰が起こるのです。
 
やはりGWや、(先の話ですが)クリスマス休暇のような市場参加者が長期休暇を取る時期は、『ポジションを取らずに相場を眺めているほうが良い』と、改めて言いたいと思います。
 
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(2011年5月16日記述)

 

第390回 【金利差を狙った外貨預金的運用をするべきか?】

●●金利目当ての取引は誰もが考えること

 

正直なところ、金利差を狙っての外貨投資は、一概には、勧めることができません。

 

いつの時代にも、金利差を狙って利益をもくろむ市場参加者は、たくさんいます。現在も、そういった市場参加者は、あまたいるでしょうし、過去にもいた、ということです。

 

人間の思いつくアイデアは、たいして変わらない、ということでしょう。

 

通貨間に、金利差があるということは、低い金利の通貨を売って、高い金利の通貨を買えば、その金利差を受け取れる、ということです。

 

現在の円金利は、ほとんど「ゼロ」ですから、外国為替市場で円を売って、いくばくか金利の付く何かしらの通貨を買えば、金利差を享受できることになります。

 

●●なぜ、高金利なのかを考えよう

 

では、金利とは何か? を考えると、それは「インフレ率」です。

 

ある通貨の金利が高いということは、その国(その通貨を発行している国、または国々)のインフレ率が高い、ということです。

 

ですから、インフレ率が高い国、または国々――ユーロがありますから――の通貨価値は、いずれ下落することになります。

 

いずれ下落するのですが、その「いずれ」が、いつになるのかは、誰にもわかりません。

 

この「いずれ」にぶつかると、それまで金利差を享受していても、元本そのものの価値が下落してしまう、ということになります。

 

つまり、金利差で稼いだ利益以上に、「為替差損」で損をしてしまうことがあるのです。

 

しかし、外国為替市場には、トレンドがありますから、金利が高い通貨であっても、その価値が上昇することがあります。

 

ということは、金利差を享受しながら、「為替差益」をもダブルで享受できる場合がある、ということです。

 

●●外国為替取引はキャピタル・ゲインを狙ってこそ

 

個人的には、外国為替取引は、受け身の金利差を狙うのではなく、「キャピタル・ゲイン(為替差益)」を狙うこと、――つまり、トレンドを狙うこと――が肝要、と考えています。

 

金利差は、「おまけ」ということです。認識としては、「金利差を享受できれば、なおラッキー」といった程度に過ぎません。

 

高金利通貨として、オーストラリア・ドルに人気があります。

 

私が外国為替取引を始めた1984年ごろの「オーストラリア・ドル/円(AUDJPY)」は、180円くらいでした。

 

この10年程度のオーストラリア・ドル/円は、55円から108円程度です。

 

正直な感想を言えば、この10年程度のオーストラリア・ドル/円は、安定的に上下動を繰り返しているだけです。

 

そして、確かに、このところのオーストラリア・ドル/円は、上昇トレンドにあります。

 

換言すれば、この上昇トレンドにある間は、「おまけ」を享受できる状況下にある、ということです。

 

しかし、すでに述べた通りですが、いつ何時、「いずれ」がくるのかは、誰にもわかりません。

 

繰り返しますが、金利差を狙っての外貨投資は、一概には、勧めることができません。

 

外国為替取引は、金利差を狙うのではなく、キャピタル・ゲインを狙うこと、――つまり、トレンドを狙うこと――が肝要、と考えています。

第436回 【私は、『そのコメントは、ちょっと違うな・・・』と考えています】

先週の金曜日(5月6日)が、ゴールデン・ウィーク明けで、その日から仕事開始の方もいることでしょう。

 

しかし、世界の市場参加者の動向を見れば、先週末(5月6日金曜日)も、ゴールデン・ウィークの真っ最中です。

 

本日(5月9日月曜日)が、マーケットのゴールデン・ウィーク明けです。

 

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先週末(5月6日金曜日)には、ニューヨーク市場で、米国雇用統計(失業率)の発表がありました。

 

発表された失業率(4月)は、9.0%。

 

事前予想が8.8%でしたから、予想よりも0.2%も悪い結果でした。

 

そして、非農業部門雇用者数(4月)は、+24.4万人。

 

事前予想が+18.5万人8.8%でしたから、この数字は、予想よりも良い結果でした。

 

トータルで判断すれば、今回の米国雇用統計(失業率)は、相場に対してニュートラルと考えます。

 

つまり、「ドル買い」でも、「ドル売り」でもない、と判断します。

 

しかし、先週末(5月6日金曜日)のニューヨーク市場の終値を見ると、ドル高気味で週末を終えています。

 

だから、ニュースなどのコメントを見ると、

『失業率は悪かったのだが、非農業部門雇用者数が事前予想よりも良かったことを好感して、ドルが買われた』

といったコメントが多いようです。

 

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私は、『そのコメントは、ちょっと違うな・・・』と考えています。

 

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私は、先週末(5月6日金曜日)のニューヨーク市場の値動きを見ると、米国雇用統計(失業率)の発表後の反応は、その発表から30分程度だけに過ぎない、と考えます。

 

つまり、米国雇用統計(失業率)が発表されるのは、夏時間の今ならば、日本時間で21:30です。

 

だから、先週末(5月6日金曜日)は、日本時間で22:00頃には反応を終えていた、と考えている訳です。

 

先週末(5月6日金曜日)のニューヨーク市場のその後の値動き(日本時間で22:00以降の値動き)は、ユーロ/ドルが下落しただけの値動き、と考えています。

 

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ユーロ/ドルが下落した理由は、独誌シュピーゲルが、

「ギリシャ政府はユーロ圏から離脱し独自通貨を再導入する可能性示唆」

「ユーロ圏財務相・欧州委員会、6日夕緊急会議開催」

と報道したことが材料となった。

 

しかし、これに対し、独政府筋やギリシャ財務省は、ギリシャのユーロ離脱検討との報道を否定し、ユンカー・ユーログループ議長報道官も、ギリシャに関する協議開催を否定した。

 

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ユーロ/ドルは、先週、1.49台まで上昇し、目先の高値を更新したが、1.49台の目先の高値をつけてからは、反転急落し、米国雇用統計(失業率)の発表前に、1.4500アラウンドまで大きく下落していた。

 

つまり、先週のユーロ/ドルの高値は、5月4日(水)に付けた1.4940だから、5月6日(金)の米国雇用統計(失業率)の発表前の時点で、すでに、400ポイント以上、短時間で(1.5日で、1日半で)、大きく下落していた。

 

相場は、米国雇用統計(失業率)にかかわらず、その前に、すでに大きく急落した状態であった。

 

そういった状態で、米国雇用統計(失業率)の発表があったが、その内容は、失業率と非農業部門雇用者数でマチマチの結果であり、結論として、この米国経済指標はニュートラル。

 

そういった状況下で、ギリシャのユーロ離脱の噂が出たので、1.4400アラウンドや、1.4300アラウンドにあったストップ・ロス・オーダー(=損切りのユーロ売りドル買い注文)を付けに行く動きになったのだろう、と推察しています。

 

5月6日(金)の時点では、ユーロ/ドルの安値は、1.4315で、ニューヨーク市場の終値は、1.4335アラウンドです。

 

だから、先週の時点では、1.4300アラウンドのストップ・ロス・オーダー(=損切りのユーロ売りドル買い注文)を全部付けた訳ではないのですが、1.4320程度にあったストップ・ロス・オーダーは、エグゼキュート(遂行)されています。

 

ユーロ/ドルは、時間が経過すれば、1.4300アラウンドのストップ・ロス・オーダーを遂行する、と考えています。

 

つまり、もう一段のユーロ/ドル下落を見ることになるのだろう、と考えています。

 

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ドル/円は、米国雇用統計(失業率)の発表直前が、80.20-30程度で、米国雇用統計(失業率)の発表直後に、80.85-95程度まで、上昇しましたが、5月6日(金)の値動きは、総じて80円台の小動きに推移しただけに過ぎない、と考えています。

 

むしろ、上述の通りに、先週末(5月6日金曜日)のニューヨーク市場で、米国雇用統計(失業率)の発表された以降に(日本時間で22:00以降に)、ユーロ/ドルが下落したので、つまり、『ユーロ安ドル高』に推移したので、つれて、ドル/円も、『ドル高円安』気味に動いただけ、と考えています。

 

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持論ですが、

『ゴールデン・ウィークは、相場をやらない方が良い』

と考えています。

 

それは、毎年、同じことを言っていますし、今年も、同じことを言いました。

 

だから、先週末(5月6日金曜日)の米国雇用統計(失業率)に関しては、ゴールデン・ウィークの真っ最中だから、『米国経済指標の発表は見るけれど、相場では、何もしない』という戦略・戦術も、充分にアリと考えます。

 

今年のゴールデン・ウィークも、『相場は荒れた』、と考えています。

 

つまり、例年通りに、『今年のゴールデン・ウィークも、相場をやらない方が良い相場つきだった』と、考えています。

 

今年のゴールデン・ウィーク中の相場は、『利益を出し難い、難しい相場だった』と判断しています。

 

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※ゴールデン・ウィークは、休むのが王道と考えます。

(休むとは、すなわち、ポジションを取らないことを意味します)

 

※『ゴールデン・ウィーク明けに、どのように対応するのか?』を考えながら、相場を見ていることも、ポジションを取らなければ、休むに同じです。

(=そういった対応も、休んでいるということです)

 

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(2011年05月09日東京時間04:15記述)

第435回 【相場に臨むタイミング、相場から離れるタイミング】

「売り」「買い」だけが相場ではない。「休むも相場」という、相場の格言があります。

 

相場に臨む際には、「売る」「買う」「休む」の三法があるということです。

 

相場経験が長い方や、それを職業にしている方には、釈迦に説法でしょうが、相場は「売り」「買い」の二法ではありません。

 

「休む」という行為も、「相場に臨んでいる」ことなのです。

 

わからないときは、休むことも大事なのです。

 

そう言うと、

「いつも、わからないのですが、どうすればいいのでしょうか?」

という質問をよく受けます。

 

相場は、本当に誰にもわからないのです。

 

わかっていたら、誰しもが、とっくの昔に蔵を建てて楽隠居しています。

 

誰に限らず、「こうなるのではないだろうか」といったイメージや思惑が湧いてくるときがあります。この状態を指して、「わかるとき」なのです。

 

本当に、そのイメージや思惑通りに事が運ぶか、運ばないかは、また別の問題です。

 

時として思惑通りにいくケースもあるでしょう。

 

しかし、何回か思い通りになったとしても、それが永遠に続くわけではありません。必ず、外れるときがきます。

 

場合によっては、最初から外すこともあります。

 

1回だけしかやらないのならば、簡単に「勝ち」「負け」の区別がつきますが、相場に臨むということは、1回だけの勝負事ではありません。

 

1回こっきりのギャンブルなら、何も相場でやる必要はないはずです。もっと効率のいい賭け事の方がよいでしょう。

 

相場から一歩、離れる勇気がとても大切なのです。

 

相場に臨むということは、継続的に、何回も取引を行い、一定の期間による結果が出ることなのです。

 

そういった意味では、負けたことのない市場参加者はいません。

 

そして、勝ったことのない市場参加者も、また、いません。

 

ですから、「わからないときは、手を出さない」勇気が大切なのです。

 

「こうなるんじゃないか」と思って手を出して、失敗した経験は誰にでもあるでしょう。

 

そういった見通しもなく、漠然と、何となく手を出して、わざわざ泥沼にはまることはないですよ、そんなことをするくらいなら、きたるべき次の相場に向けて、体力を温存しましょう。

 

そういった意味での、「休むも相場」です。

 

毎年、ゴールデン・ウィークは、市場参加者が極端に少なくなって、いつもの相場ではありません。

 

こういった時期も、「休むも相場」なのです。

 

201152日記述)

 



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