第363回 ドル/円について

外国為替市場で取引されるさまざまな相場全体を見渡して、それなりに動いているとも言えますが、目先の相場は小動きに推移している、と感じます。

「夏休み相場」に突入している、と判断しています。

ドル/円に関しては、日によって、何となく買い気配であったり、売り気配であったりしますが、その絶対値は、概して86円台から87円台程度で、あまり変わっていません。

『事実上、動いていない(動きが無い)』と言えます。

『動いていない以上、考え方を変える必要が無い(考え方を変えてはいけない)』
と思っています。

ドル/円のトレンドは「ドル安円高」持続している、と考えています。

夏休み相場で、面白くない・・・、と感じますが、我慢して、丁寧に相場を見ている状態です。

何か、目新しいことや、読者の皆様の気を引くような事柄を書きたいとも思うのですが、そうすることが良いことだとは思えません。

相場が動き出すまで、この退屈でイライラした感覚と、我慢してうまく付き合うことが、真剣に相場に臨む、ということなのでしょう・・・。

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■本格的に『夏休み相場』に突入しています。

毎年、7月4日(米国独立記念日)ころから、8月の最終週の月曜日(ロンドンのレイト・サマー・ホリデー)までが、外国為替市場の夏休みシーズンです。

日本の夏休みシーズン(7月下旬から)も始まりました。
マーケットは、完全に、『夏休み相場』の時期にあります。

夏休み相場で、市場参加者が少ない時期は、マーケットに厚みが無く、突飛な値動きになる場合があります。
そういった突飛な値動きの相場には、過去の経験則が通用しません。

夏休みシーズンに相場をやる場合は、そのことを、よくよく認識して、相場に臨んでください。

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■引き続き、基本的な考え方は、まったく変わっていません。

ドル/円のトレンドは「ドル安円高」持続、と考えます。

2007年6月から、まる3年以上、「ドル安円高トレンド」が持続・継続していることになります。

このところの相場では(この15年程の相場では)、「トレンド」は、2~3年周期ですから、
『そろそろトレンド転換があってもよいのではないか?』
と考える人が増えている(あるいは、今後、増えてくる)ことも理解できます。

しかし、もう少し長い期間で、ドル/円の値動きを振り返ると、「トレンド」が、5年以上続いたケースもありました。

その事実を踏まえると、
『そろそろトレンド転換があってもよいのではないか?』
と考えるのは、非常に危険だ、と判断します。

個人的には、セオリー通りに、かたくなに、対応したい、と考えます。

つまり、
『明確なトレンド転換のシグナルが無い限り、現在のトレンドが持続する』
『トレンド転換の時期を、あて推量で、期待しない』
『相場は、必ず、明確なシグナルで、トレンド転換を教えてくれる』
だから、
『明確なトレンド転換のシグナルを見落とさないように注意深く見る』
ということです。
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(2010年07月29日)

第362回 【欧州のストレステスト】

今回のストレステストでは、欧州銀行の本当の状態はわからない、と推測しています。

各国政府や金融機関にとって都合の良い結論を導き出すために、ストレステストが利用されているのではないでしょうか?

その証拠に正式発表が近づくにつれて、内容がメディアにリークされるようになりました。

しかもそのほとんどが「欧州の金融機関は大丈夫」というものばかり。

リークを受けてユーロが買い戻されるという流れができていました。

ただ大丈夫一辺倒ではあまりにお手盛りが過ぎると判断したのか、国有化されたドイツの不動産金融大手ヒポ・レアル・エステート(HRE)だけが査定基準を満たさない見通しだ
と報じられています。

これも突然「不合格行」が発表されてサプライズにならないように地ならししていたのでしょう。

不良債権問題は根が深い問題です。

ゴールドマン・サックスが7月20日、2010年4-6月期決算を発表しました。

事前予想では「いつも通りの好決算」のはずでしたが、結果は純利益が前年同期比82%減少するという想定外の厳しい内容でした。

米政府主導で徹底した不良債権処理を行い膿を出し切ったと伝えられていた米系金融機関でさえ、完全には処理し切れていないのです。

日本の金融機関にしても未だに10年以上も前の不良債権問題を引きずっていて、公的資金を完済できていない銀行もあります。

不良債権の存在を認めた日米金融機関ですら完全な処理に手こずっているのに、欧州ではストレステストを隠れ蓑に使おうとしています。

財政危機問題も同様です。

公式に認めて再建策を検討しているのはギリシャしかなく、他の危機を噂されるユーロ諸国はほとんど手つかずの状態です。

また東欧、ロシア、ドバイに投資した資金の焦げ付きについても、いまだに、うやむやなまま放置されています。

だから、ストレステストの結果が良好であっても鵜呑みにはできない、と考えます。

ストレステストというイベントが終わったので、欧州は、財政危機問題、不良債権問題をどう処理するのかという出発点に立ち返ることになります。
(2010年7月26日記述)

第361回 【うやむやな決着は欧州問題の解決にはならない】

7月23日(金)に欧州域内銀行の健全性を調べる資産査定(ストレステスト)の結果が発表されます。

メディア等で伝えられている論調は「それほど悪い結果は出ないだろう」というものですが、そうしたテスト結果で終わることが市場の信認を得ることにつながるのかどうか、不透明な部分が残っています。

もし銀行が大量の不良債権を抱え込んでいることが判明して、米国式のように中央銀行が肩代わりして救済することになると、表面上は問題が解決したことになりますが、実態は不良債権が銀行から国家に移っただけで損失は消えず、国家財政を痛めます。

欧州問題を楽観的に見てはいけないと思います。

為替市場では「おかしな動き」も起こっています。

米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスがポルトガルの格付けをダブルA相当の「Aa」から「A1」に2段階引き下げました。

ユーロにとって悪材料にも関わらず、むしろユーロ/ドルは上昇しました。

ポルトガルの格付け引き下げにより米株が上昇し、VIX指数(恐怖指数)が改善されてリスクを取りやすくなったためユーロが買われたなどと後講釈されていますが、どうも不自然です。

買いの主体はファンドということになっています。

でもなぜ「こんな時期」に買ったのでしょう?

うがった見方をすれば、そのファンドが欧州債券を大量に抱え込んでいて、為替レートが下がるとさらに悪い影響を被るので「一蓮托生」とばかりに大量にユーロを買ったのかも知れません。

その真偽の程はともかく、欧州の問題点がうやむやにされたままワールドカップ・サッカー(W杯)が始まって世間の感心が移り、そのまま夏休みに突入してしまいました。

W杯や夏休みは誰かが仕組んだことではありませんが、うやむやは解決ではなく問題の先送りに過ぎません。

そのことを個人的に危惧しています。
(2010年7月22日記述)

第360回 【夏休み相場はやらない方が良い】

マーケット参加者が夏休みを取り始めています。

通常の年であれば、夏休みは7月4日の米国の独立記念日から始まるので、6月下旬からポジション調整のような休みための準備が始まります。

今年はワールドカップ・サッカーが7月11日まで開催されていたために、毎年のような、夏休み前の準備期間が6月下旬に行われていないので、これからしばらくが準備期間となり、それを経て、夏休み相場に入るのだろう、と考えています。

『相場をやっているのだから、ワールドカップ・サッカーなんて関係ない』という人が、たまにいますが、そんなことはありません。
世界中が注目し、熱狂したイベントです。サッカーが好きな市場参加者は、相場よりもサッカーを優先したはずです。
『ワールドカップが終わったので、相場に真剣に臨まなくては』と考えている人は、世界中にたくさんいるのです。

ところで、7月8月は基本的には夏休み相場ですが、だからといって取引が無くなることはなく、それなりの動きはあります。

ポジションを取っておけば儲かりそうに思える展開もあるかも知れません。

しかし、市場参加者が薄いマーケットは、リスクが高い(=危険)と言えます。
予期しない大きな資金が出入りすると、想像がつかない値動きになり、経験則が通用しないギャンブル相場と化す可能性もあるからです。

通常の状態でも相場は難しいものだと思います。

その難しい中で市場参加者は知恵と経験をフルに使って戦っています。
それでも負けることがあるのに、経験則が生かせない相場に飛び込むのはバカげたことだし、わけも分からない状態で利益を追求する行為は王道とは思いません。

夏休み相場に入ったら、他の参加者と同じようにポジションを整理して休み、9月になってマーケットに厚みが戻ってから参戦するべき、と考えます。

皆と同じことをやっていては相場では勝てない――それはその通りですが、皆と同じことをやるほうが良いことも、たくさんある、と考えます。

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『夏休み相場はやらない方が良い』と考えているのは、上述の通りなのですが、ドル/円に関しては、基本的な考え方は、変わっていません。
トレンドは「ドル安円高」持続、と考えます。

今回の「ドル安円高トレンド」の起点は2007年6月と考えますから、まる3年以上、「ドル安円高トレンド」が持続・継続していることになります。

この15年程の相場では、「トレンド」は、2~3年周期ですから、
『そろそろトレンド転換があってもよいのではないか?』
と考える人が増えている(あるいは、今後、増えてくる)ことも理解できます。

しかし、もう少し長い期間で、ドル/円の値動きを振り返ると、「トレンド」が、5年以上続いたケースもありました。

その事実を踏まえると、
『そろそろトレンド転換があってもよいのではないか?』
と考えるのは、非常に危険だ、と判断します。

個人的には、セオリー通りに、かたくなに、対応したい、と考えます。

つまり、
『明確なトレンド転換のシグナルが無い限り、現在のトレンドが持続する』
『トレンド転換の時期を、あて推量で、期待しない』
『相場は、必ず、明確なシグナルで、トレンド転換を教えてくれる』
だから、
『明確なトレンド転換のシグナルを見落とさないように注意深く見る』
ということです。
(2010年07月15日記述)

第359回 【今、マーケットがどのような状況にあるのか?】

ワールドカップサッカー(W杯)は、スペインの優勝!!
イニエスタの決勝ゴールでした。
二重の喜びです!(イニエスタのファンですから)

W杯が終わったことで、マーケットはようやく「通常営業」に戻り、本格的な夏休み突入までの短い期間にあわただしく取引が行われることになります。

そこで、『今マーケットがどのような状況にあるのか?』を概観しておきましょう。

まず米国。
オバマ大統領の景気回復策がなかなか効果を現しません。

景気の現況を見る上で重要な住宅関連指標は、住宅購入者向けの税優遇措置が終了したことと相まって低調のまま推移しています。

雇用関連は数字上改善しているように見えます。
例えば6月の失業率失業率は9.5%で、前月よりも0.2ポイント改善していますが、就業者数の減少と合わせて考えると、就職をあきらめた人が出てきたことによって、「分母」が小さくなったことによる改善と見ることができます。

そのため米国株式市場にも嫌なムードが漂っており、NYダウは1万ドルを挟んだ展開が続いています。

W杯の熱狂にかき消されて実態が見えにくくなっていた欧州の状況は、米国以上に深刻です。

W杯期間中、格付け会社が財政赤字国の格付けを引き下げました。
ところが市場はほとんど無反応でした。

「格下げを市場が織り込んでいた」と解釈するのは簡単ですが、むしろお祭り期間中だったために「格下げを無視した」と解釈すべきでしょう。

W杯は決勝を迎え、スペインの優勝で幕を下ろしました。
欧州の優勝ですから、しばらくは大騒ぎでしょうが、時間が経過すれば、もうお祭り気分は消え、マーケットは実態を直視しなければならなくなります。

問題を複雑にしているのは、「財政赤字縮小」と「景気回復」が二律背反にあることです。
財政赤字を縮小させるためには、財政引き締めが不可欠です。
景気を回復させるには、財政出動が常とう手段です。

ユーロ諸国は財政赤字縮小に力を入れるというのですから財政出動が鈍り、景気回復の足を引っ張るのは確実です。

そうした中で好調な中国経済と中国元の切り上げにより、アジア通貨に注目が集まり、自由化されていない中国元の代替通貨として日本円が買われています。

日本の景気が底冷えしていることは私たちが肌で感じていることですが、マーケットは欧米に比べれば「マシ」と判断しており、日本円にお金が流れ込んでいます。

投資家の皆さんは、こうした状況を念頭に置きつつ、夏休み相場に対応した態勢を整えてください。

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(2010年07月12日東京時間06:30記述)

第358回 【例年ならば、7月4日の米独立記念日が『夏休み相場』のスタート】

ワールドカップ(W杯)サッカーの準決勝では、オランダとスペインが勝ち残りました。

7月10日(土曜日)には、ウルグアイ対ドイツの三位決定戦が行われ、7月11日(日曜日)には、オランダ対スペインの決勝を迎えます。

約1カ月に渡ったW杯の期間中、ユーロにとってのマイナス材料がいくつか出ました。

6月14日には、ムーディーズが、ギリシャ国債の格付けを「A3」から投資不適格の「Ba1」に引き下げました。

それ以前に、S&Pが引き下げを行っていたので、織り込み済みという見方もできますが、それにしてもマーケットの反応は鈍かった、と考えます。
(マーケットは、ほとんど無視をした、と考えています。)

さらに、欧州金融機関が膨大な不良債権を抱えているという噂や、救済策に対するドイツの消極姿勢、足並みが揃わず実効性のあるユーロ支援策を打ち出せなかったG20なども、悪材料でしたが、調整局面ということもあってユーロ相場は比較的安定していました。

理由はいろいろ考えられますが、マーケット参加者がW杯観戦を口実に遊んでしまい、取引を控えたことも(冗談などではなく)影響している、と考えます。

しかし、W杯が終わればマーケット参加者が取引に集中するので、相場の本来あるべきトレンドが明確になるのではないか、と期待しています。

その一方で、7月4日の米独立記念日を過ぎて、マーケットの年間スケジュールに照らせば、すでに夏休みに入っています。

今年は、W杯があったので、夏休みのスタートは、少しうしろにずれ込むだろう、と考えますが、例年ならば、7月4日の米独立記念日が『夏休み相場』のスタートです。

W杯で遊んでしまったマーケット参加者は、取引に集中しつつも、夏休み体制を整えるためにポジションを縮める動きも見せることでしょう。

このような複雑な状態の時に、再び悪材料が飛び出すと、ユーロ相場はW杯期間中とは打って変わって、値段が大きく動く難しい展開になる可能性もあります。

今年の夏休み期間中に取引する投資家は、これまで以上に慎重に注意深く相場と向き合うことを求められるでしょう。

個人的には、夏休み相場は、ポジションを取らずに、ゆっくりと休暇(バケーション)を楽しむ方がよい、と、毎年、訴えています。

夏休みが終わり、9月になれば、市場参加者が出揃い、真剣に相場に向き合わなければならないシーズン(時期)が、毎年必ず来るのですから、7月、8月の市場参加者の薄い時期に、わざわざ真剣になるのは、徒労だ、と考えます。

毎年、こういったコメントをすると、
『松田さんは、いつ働くのですか?』
と、いつも揶揄されますが、
『7月、8月を捨てることができるのならば、本当に、夏休み相場は、やらない方が良い』
と考えます。

来年も、『夏休み相場は、やらない方が良い』と、公言してはばからないつもりです。

地球規模で、マーケットが変化するのならば、換言すれば、ロンドンやニューヨーク市場の参加者のほとんどが、夏休みを取らないで、マーケットに残るような天変地異が起こるならば、考え方を改めますが、今後の10年、20年では、そんな変化は起こらない、と考えます。

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(2010年07月08日東京時間05:45記述)

第357回 【W杯が「終わった」今が儲け時】

日本代表が決勝トーナメントに進出したこともあって、サッカーのワールドカップ(W杯)は国内でも盛り上がりました。

NHKは、サッカーの試合と伝統あるテニス大会「ウインブルドン」が重なったとき、ウインブルドンのほうを教育テレビに移してサッカーをメインに放送したほどです。

サッカーの本場欧州での注目度はオリンピック以上で、G20開催中にもかかわらず(親善を兼ねてとはいえ)、ドイツのメルケル首相と英国のキャメロン首相が、一緒に観戦したことが伝えられるほどの熱狂ぶりでした。

しかし日本代表が敗退してからは、国内では「W杯が終わった」感が漂っています。

それは欧米のマーケット参加者も感じているはずです。

なぜなら外国為替相場に影響を与えるG7諸国の中で残っているのはドイツだけで、日本も米国も英国、フランス、イタリアも敗退したからです。

私自身も日本が勝ち進んでいる間は、W杯を見ながら相場を確認するという落ち着かない気分でしたが、敗退した今はW杯で遊んでしまった分を取り返すため相場に集中しています。
ドイツ以外のマーケット参加者も同じことを考えていると思います。
(サッカーは好きですから、ブラジルやアルゼンチンが敗退した試合は、相変わらずライブで見てはいますが・・・)

そのため、通常の年なら7月4日(米国の独立記念日)からマーケットが夏休みモードに入るはずが、今年はW杯で遊んだ分、うしろにずれ込みそうです。

そこでFXで稼ぐつもりなら、今が集中して取引する時です。

そして、7月中旬ないし7月下旬から8月最終週の月曜日までは、商いが薄くなる夏休み期間と位置づけて、取引を控えるほうが良いでしょう。

『自分の夏休みは、もっと遅い(時期)』とか、『私の夏休みは、もっと短い(期間)』とか、日本の夏休み、特に、ビジネスマンの夏休みは、欧米に比べるとわびしいものですが、そんな理屈は通りません。

マーケットは、参加者全員で作るものなのだから、参加者のコンセンサスに従うしかないのです。

世界中の参加者での多数決で決まるのだから、日本は違う、と言っても、自分が損をするだけです。

多くの市場参加者が休みをとり、マーケットが薄くなる夏休みシーズンは取引をしないほうが良いと考えるので、本格的な夏休みシーズンに入る前に、集中して取引をし、夏休み前の仕上げをしておきましょう、ということです。

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(2010年07月04日記述)

第356回 【豪ドル(AUD)を対象としたキャリー・トレード】

豪ドル(AUD)の下落が目立っています。

豪ドル(AUD)の下落の下落は、対円、対ドル、共に目立っています。

『豪ドルを対象としたキャリー・トレードは、その拡大期を終えて、すでに縮小期に入っている』と、私は、考えています。

キャリー・トレードとは、通貨間の金利差を利用して、その金利差を享受するトレード手法(取引ノウハウ)です。

具体的には、金利の安い通貨を売り、金利の高い通貨を買うことで、その金利差を受け取ります。

もっと具体的には、豪ドル/円(AUD/JPY)ならば、円(JPY)を売って豪ドル(AUD)を買います。
そうすると、円(JPY)金利よりも豪ドル(AUD)金利のほうが高いので、その金利差を受け取れます。

同様に、対ドル(USD)での豪ドル(AUD)を対象としたキャリー・トレードならば、ドル(USD)を売って、豪ドル(AUD)を買います。
そうすると、ドル(USD)金利よりも豪ドル(AUD)金利のほうが高いので、その金利差を受け取れます。

こういった取引が、『豪ドルを対象としたキャリー・トレード』です。

一般的に述べるならば、キャリー・トレードは、その拡大期に価格上昇をし、その縮小期には、価格が下落します。

冒頭に述べたように、私は、豪ドル/円のキャリー・トレードが、すでに縮小期に入っている、と考えているのですが、今のところテクニカル分析(チャート分析)では、下値のサポート・ポイントは、72.00円程度です。

だから、72円がサポートされる可能性もあり得るのですが、72円を割り込む場合は、キャリー・トレードを止めて撤退する必要がある、と考えます。
つまり、豪ドル/円(AUD/JPY)が、72円を割り込む場合は、損切りを敢行するべきだ、と考えています。

72円を割り込む場合は、豪ドル/円のキャリー・トレードが縮小期にあることを再確認することになります。

同様に、豪ドル/ドル(AUD/USD)の下値サポートは、現状では、0.8050程度です。
だから、わかりやすく考えれば、豪ドル/ドル(AUD/USD)が0.8000を割り込む場合は、豪ドル/ドル(AUD/USD)のキャリー・トレードは、損切りを敢行するべきだ、と考えています。

豪ドル/ドル(AUD/USD)が、0.8000を割り込んで下落する場合は、今まで積み上がったキャリー・トレードの解消が起こり、さらに大きく急落する可能性もあり得ます。

(2010年7月1日東京時間10:30記述)



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