松田 哲氏 「ドル円ユーロタクティクス」

2008年02月 の記事

第134回 「ユーロ高ドル安」トレンドは変わらず、継続している

 2008年2月26日(火)のニューヨーク市場のクローズから、2月27日(水)のシドニー市場で、ユーロ/ドル(EUR/USD)は[1.5000]を上に抜けた。このことで、「ユーロ高ドル安」トレンドが継続していることを再確認した、と考えている。

だから、2002年年初以来、長期に渡り続いている「ユーロ高ドル安」トレンドは変わらず、継続している、と考えている。

「ユーロ高ドル安」トレンドに引きずられて、目先のユーロ/円(EUR/JPY)は、「ユーロ高円安」トレンドを示している。

それに対して、クロス円という同じ範疇(カテゴリー)のポンド/円(GBP/JPY)は、このところ「ポンド安円高」トレンドを示している。

通常は、ユーロ/円(EUR/JPY)とポンド/円(GBP/JPY)は、「円高」か、「円安」といった同じトレンドを示すが、現在の(現時点での)マーケットでは、「ユーロ高円安」VS「ポンド安円高」と不自然な状態を続けている。

時間が経過すれば、いずれ、ユーロ/円(EUR/JPY)とポンド/円(GBP/JPY)は、「円高」か、「円安」といった同じトレンドを示すことになる、と予測する。

つまり、ユーロ/円(EUR/JPY)の「ユーロ高円安」に従って、ポンド/円(GBP/JPY)も「ポンド高円安」になるか、あるいは、ポンド/円(GBP/JPY)の「ポンド安円高」に従って、ユーロ/円(EUR/JPY)も「ユーロ安円高」になるか、時間が経過すれば、いずれ、同じトレンドを示すことになる、と予測する。

個人的な思惑では、このステージでは、(ごく目先ではなく、この1月から3月、4月ころのタームでは、)ポンド/円(GBP/JPY)の「ポンド安円高」に従って、ユーロ/円(EUR/JPY)も「ユーロ安円高」に収束していくのではないか、と考えている。

マニアックな通貨ペアで恐縮だか、ユーロ/ポンド(EUR/GBP)に関しては、現時点で、ユーロ/円(EUR/JPY)は、「ユーロ高円安」トレンドを示し、ポンド/円(GBP/JPY)は、「ポンド安円高」トレンドを示しているのだから、当然のことながら、「ユーロ高ポンド安」の流れが継続している。
つまり、換言すれば、ごく目先の流れでは、ユーロ/ポンド(EUR/GBP)は、「ユーロ高ポンド安」のトレンドが続いている、と考えている。

第133回 米国経済は、すでに景気後退局面

このところのマーケット(外国為替市場)で、ドル/円(USD/JPY)は、「持ち合い相場」が続いている。値動きは緩慢だが、「ドル安円高トレンド」に、変化は無い、と考えている。

先週を振り返ってみたい。

先週の週明け月曜日、2月18日の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、107円台後半でオープン。
 東京市場は、ほとんど値動き無く、概して、107円台後半での小動き。
 ロンドン市場では、朝方に、若干の「ドル買い円売り」が進み、ドル/円(USD/JPY)は、108円台前半に乗せた。
 2月18日(月)のニューヨーク市場は、休場。

2月19日(火)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、108円台前半でオープン。
 東京市場の午前中から、昼過ぎまでは、ほとんど値動き無く、概して、108円台前半での小動き。
 東京市場午後になって、中国がインフレ対応策に人民元の利上げを実施するといった観測を材料に、「ドル売り円買い」となった。ドル/円(USD/JPY)は、107円台後半に下落。
 ロンドン市場になって、さらに、中国人民銀行が通貨の柔軟性を進めることをあらためて表明したことから、ドル/円(USD/JPY)は、107円台前半に急落した。
 2月19日(火)のニューヨーク市場の朝方は、ドル/円(USD/JPY)は、急落後のリバウンド(上昇)気味に推移し、107円台ミドルに小戻ししている。
 この日のニューヨーク市場では、概して107円台での持ち合い。ニューヨーク・クローズは、107円台後半程度。

2月20日(水)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、107円台後半でオープン。
 2月20日(水)の東京市場午前中のドル/円(USD/JPY)は、ドル堅調に推移。再び、[108.00]を挟んだ辺りでの上下動。
 東京市場の夕方になって、ロンドン勢が参加してくると、「円買い」が進み、107円台ミドルに下落した。
 ロンドン市場になって、107円台ミドルからドル売りの追随が無かったことから、107円台後半にリバウンド(ドル上昇)。
 2月20日(水)のニューヨーク市場は、再び、[108.00]を挟んだ辺りでの上下動。
ニューヨーク市場の午前中は、クロス円が、若干の、売り気配に推移している。
 2月20日(水)のマーケット(外国為替市場)は、概して、持ち合い。取り立てて、変化も無い。

基本的には、「サブプライム・ローン問題」に伴う状況に変化が無い。
しかし、ドルを売り込む材料にも欠けている。もみ合い中といったところ。
 2月20日(水)のニューヨーク・クローズは、[108.00]アラウンド。

2月21日(木)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、[108.00]アラウンドでオープン。
 2月21日(木)の東京市場、ロンドン市場の朝方、ニューヨーク市場の朝方と、ドル/円(USD/JPY)は、[108.00]アラウンド、ないし108円台前半程度で、動意の無い小動き、持ち合い。
 この日のニューヨーク市場では、米国経済指標の「フィラデルフィア連銀景気指数」が予想よりも大幅に悪かったことから、「ドル売り」に反応した。
 ドル/円(USD/JPY)は、[108.00]アラウンドから107円台ミドルないし107円台前半にまで急落した。安値は、[107.10-20]レベル。
 2月21日(木)のニューヨーク・クローズは、[107.30-40]レベル。

先週末、2月22日(金)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、107円台ミドルでオープン。
 先週末、2月22日(金)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、107円台ミドル程度で動きらしい動き無し。
 この日のロンドン市場の朝方に[107.00]を割り込み、106円台後半に下落。
 しかし、この日のロンドン市場の値動きは、結局、[107.00]アラウンドでの小動き持ち合い。
 先週末、2月22日(金)のニューヨーク市場の朝方のドル/円(USD/JPY)も、結局のところ、[107.00]アラウンドでの小動き持ち合い。安値は、[106.65-75]レベルを付けたが、高値も[107.20-30]レベル。

大きな流れでは、「ドル安円高トレンド(ドル売り円買いトレンド)」に、何ら、変化は無い。
 「サブプライム・ローン問題」に伴う諸問題も、何ら、解決されていない。
 今後、「サブプライム・ローン問題」に関連して、倒産する米国の企業(それは、金融機関とは限らない)や、米国以外にも倒産する企業が、顕在化するだろう、と予測している。

経済指標を観察すると、米国の景気後退も、目に見える状況になりつつある。
個人的には、米国経済は、景気後退局面にすでに入っている、と考えている。

第132回 相場の格言

 外国為替相場の過去の経験則にしても、データ分析にしても、いくつかのパターンに分類されるだけですから、その時々の状況で、かなり過去のケースに当てはまることがあります。

 もちろん、マーケットはいつもフレッシュであり、一回として全く同じ相場はありませんし、起こり得ません。
 しかし、外国為替市場で起こっていることは、今も昔も変わらない。言い換えれば、今、新たに起こっていることに、新しいことは何もない、とも言えるでしょう。
 太陽の下、新しいことは何もないのかも知れません。

 今回は、『相場持ち合いとなれば、同数の取り合いなり。逆向かいを可とする。』といった相場の格言について。

 持ち合い相場が続くと、市場参加者の考えが、ブル・ベア均衡してくる。

 ブル派(相場が上がると考えている人達)は、価格が上昇すると、さらに買う行動に出る。
 思っていた通りの、いかにも強い相場つきに見えるので、買いでついて行きたくなるのだ。
 しかし、そこは逆向かって、売っても良いですよ。

 ベア派(相場が下落すると考えている人達)は価格が下がると、
 「ほれ、見たことか!」といわんばかりに売る。
 しかし、そこは逆向かって、買っても良いですよ。

 そういった意味。

 だけれども、相場の動きは、普通は結果として、「持ち合い相場」と気がつくのであり、いつ何時、「持ち合い相場」を放れるのかは、誰にもわからない。

 別な言い方をすれば、この相場はまだ「持ち合い相場」が続くのだ、と自ら判断した場合にのみ通用する格言なのです。

 相場の格言は、正しいことが多いのですが、まず、前提条件がそろわないと当てはまらない。

 だから、この格言は『逆向かいを可とする』といった表現をしている。
 『やりたければ、そのようにやっても良いですよ。』といったニュアンスなのだ。
 言外に、『やらなくても良い(場合によっては、いつ何時放れるかわからないから、やらない方が良い)』といった意味合いが含まれている。

 『このようなときには、このように対応しなさい』といった強いニュアンスの場合には、『逆向かいをするべし』とか、『逆向かうべし』といった表現になるはずなのです。

 「膠着(こうちゃく)相場」というか、「Box相場」というか、そのような値動きをしている時にも、利益を追求しなければならない場合のアドバイス(格言)だと思います。

 しかし、「逆向かいを可とする」相場で、実際に「逆張りオペレーション」を行った場合には、最後に、どちらかに放れるところで、必ず、「損切り(負け)」になります。
 ですから、「逆張り」で何往復とれるのかが、損益の分かれ目になってしまいます。

 オプション・プレイヤーがストライク・プライスを中心に、売買を繰り返すオペレーション(リボルビング・オペレーション)を良くやっていますが、その技法も、この格言にのっとったものです。

 ですから、本当は値幅の小さい「膠着(こうちゃく)相場」「Box相場」の場合には、「休むも相場」と考えて、パスした方が良いのでしょう。

 でも、こんな相場が続いてしまうと、「休んでばかり」になってしまいそうです・・・・・。

 ごく目先の、今現在の相場に当てはめるのならば、下値が105円アラウンドから上値が108円ないし109円アラウンドのボックス相場と考えています。
 トレンドは、「ドル安円高」で不変と考えています。

第131回 「下値持ち合い」を形成中

今年(2008年)になってのマーケット(外国為替市場)は、波乱に富んだものだった。

2007年末に[114.55-65]の戻り高値を付けてから、ドル円(USD/JPY)は、年始(正月)に急落した。
1月1日は、世界中が休みだから、まさに、今年の始まりマーケッ(外国為替市場)トである1月2日に、一気に[110.00]を割り込んだ。

米国失業率(米国雇用統計)の発表が終わった翌週の1月初旬のドル円市場は、思ったよりもおとなしい、静かな展開だった。この時期は、概して、108円台から110円に乗せた程度の、おおよそ2円の値幅内で、上下動小動きに推移している。
 2008年年明けの1月第2週は、2007年年末年始に、ドル円が、114円台から107円台まで大きく急落した後の、「下値持ち合い」を形成、と考えている。

1月の下旬に向けて、ドル円(USD/JPY)は、再び下落スピードを上げて、一時は、[105.00]を割り込み、104円台後半を示現している。
 104円台を見てからは、若干のリバウンド気味に推移しているが、概して、105円台から108円台での「持ち合い相場」を形成している。

「下値持ち合い」は、いわゆる「ポジション調整」を行っている時期。
こういった期間(下値持ち合いの期間)には、売り方、買い方は、共に、次の展開に備えて、持ち高(ポジション)を自分の考えていること(思惑)に合わせていく作業を行った(行っている)、と考えている。

このところのマーケットは、サブプライム・ローン問題の実態がわからずに、潜在的な不安要因になっている。その点では、2007年の状況から全く変化が無い。
1月末のFOMCの前には、1月下旬に米国の緊急利下げが実施され、さらに1月末のFOMCでも利下げが敢行された。
そして、これで、ドル金利の引き下げが、終わった訳ではない。
まだ、「サブプライム・ローン問題」に伴う、ないしは、米国景気の先行き懸念に起因したドル金利の引き下げは、終止符を打っていないわけだ。

1月末のFOMC、2月初旬の米国失業率(米国雇用統計)を終え、2月初旬には、「スーパー・チューズデー」があった。
スーパー・チューズデー(Super Tuesday)は、アメリカ合衆国において、大統領選挙がある年の2月または3月初旬の一つの火曜日を通常さします。その日は多くの州で同時に予備選挙が開催され、一日で最大の代議員を獲得することができる日である。

米国大統領選挙に関しては、「スーパー・チューズデー(2月5日)」で、民主党の候補者の決着は付かなかった。

今年の大統領選挙では、現状、民主党が優勢だから、共和党の大統領候補者に注意を振り向ける必要が無い。だから、ヒラリー候補とオバマ候補だけ、見ておけば良い。

 こういった一連のイベントの他に、予定されていない(誰にも、事前には予期できない)事柄では、「サブプライム・ローン問題関連のニュース」にも留意する必要がある。
 どこかの金融機関が、突然に破綻するとか、「サブプライム・ローン問題」の対応策などで、マーケットに大きく影響するニュースが出る可能性は、現状、常にある。

だから、基本的には、「ドル売り円買い(ドル安円高)トレンド」に、何ら、変化は無い、と考えている。

 そして、「スーパー・チューズデー」の後には、2月9日(土)に、東京でのG7というイベントだった。
東京で開催されたG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)では、世界経済がより不確実な状況にあるとし、経済の安定や成長確保のため、引き続き状況を監視し、個別あるいは協調して適切な行動を取ることを明記したG7声明を発表した。

しかし、米国景気の減速を受けて世界経済の現状に警戒感を示したが、具体的な政策や協調行動は示されなかった。
具体策が盛り込まれないのは、大方の「予想通り」。
 今回の東京で開催されたG7では、何ら、目新しいことは無く、具体策も無かったことから、これも、基本的には、「ドル売り材料」ととらえている。

 G7後のドル円(USD/JPY)は、ドルのリバウンド(上昇)気味に推移しているが、上述の通りに、大きく下落した後の「下値持ち合い」に過ぎない。トレンドには変化が無く、「ドル売り円買い」、と考えている。

第130回 突発的なニュースが出る可能性が高いことを念頭に

ドル/円(USD/JPY)に関しては、基本的には、「ドル売り円買いトレンド」と考えている。
 しかし、マーケット(外国為替市場)は、目先、次の材料待ちといった様相になっている。そのため、ふわふわとした値動きで、「ポジション調整」によるドル買戻しも出ている。

このところのマーケットを振り返ってみると、FOMC、米国失業率(米国雇用統計)「スーパー・チューズデー」そして、その後には、東京でのG7というイベント続きだった。
 イベントが、連続的に次々とある割りには、ピントがぼけているようなセンチメント(雰囲気)が、マーケット(外為市場)には漂っている。

米国の利下げに関しては、あえて、書き加えるならば、これで、ドル金利の引き下げが、終わった訳ではない、と考えている。まだ、「サブプライム・ローン問題」に伴う、ないしは、米国景気の先行き懸念に起因したドル金利の引き下げは、終止符を打っていない。

今後のことでは、予定されていない(誰にも、事前には予期できない)事柄では、「サブプライム・ローン問題関連のニュース」にも留意する必要がある。どこかの金融機関が、突然に破綻するとか、「サブプライム・ローン問題」の対応策などで、マーケットに大きく影響するニュースが出る可能性は、現状、常にある。

2月9日(土)に、東京で開催されたG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)では、世界経済がより不確実な状況にあるとし、経済の安定や成長確保のため、引き続き状況を監視し、個別あるいは協調して適切な行動を取ることを明記したG7声明を発表した。

しかし、米国景気の減速を受けて世界経済の現状に警戒感を示したが、具体的な政策や協調行動は示されなかった。具体策が盛り込まれないのは、大方の「予想通り」。

今回の東京で開催されたG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)では、何ら、目新しいことは無く、具体策も無かったことから、これも、基本的には、「ドル売り材料」ととらえている。

 各種イベントが終了した後での、気の抜けたマーケット(外国為替市場)ではあるが、油断しているときが、一番危ない。
 この2月、3月には、「サブプライム・ローン問題」に伴う、突発的なニュースが出る可能性が高いことを、いつも念頭に置いて、マーケット(外国為替市場)に臨みたいと考えている。

第129回 東京で開催されたG7

東京で開催されるG7(Group of Seven:Conference of Ministers and Governors of the Group of Seven)の直前、2月8日の金曜日。

この時点で、週末に開催されるG7では、「サブプライム・ローン問題」に対応する具体的政策は、発表されないだろう、と推量している。
(誰でも、そのように考えていたのではないでしょうか?)。

誰しもが、考え付くような、当たり前の「お題目」しか発表されないだろう、と、予想している訳だ。

事前に予想できる「お題目」は、例えば、
 「G7諸国は、現在の(サブプライム・ローン問題に伴う)、金融市場の不透明感に協調して対応する」
とか、
「G7諸国は、世界経済が、急激なリセッションに陥らないように、緊密に、互いに、協力する」
といった程度の、G7声明は発表されるだろう、と、思い付く。

しかし、「絵に描いた餅」は、食べることが出来ない。

その程度の声明を発表するためだけに、各国の財務省高官、中央銀行高官が集まるのでは、正直なところ意義を見出せない。

 せっかく、世界の各国から、巨額の税金を負担して、集合するのだから、また、日本は、警備に税金を使うのだから、せめて、それに見合うだけの効果・価値のあるG7にして欲しい、と切に望みます。

先週末の金曜日、2月8日のマーケット(外国為替市場)は、週末のG7を控えて、市場参加者は、様子見の状態。
いつものG7直前の状況と言って良いでしょう。

このところのG7は、形骸化が進み、「政治ショー」の感が否めない。
『だから、今回もたいした内容が出ないのだろう・・・』と、また、いつものように、思っていました。

しかし、みんなが(多くの市場参加者が)そう思って、油断していると、とんでもないことが起こったりするものです。だから、謙虚に、見守ろう、と思ってもいました。

しかし、結果としては、今回もたいした内容が出なかった・・・。
大方の予想通り、と言ってよい、と考えます。

今回の東京で開催されたG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)では、何ら、目新しいことは無く、具体策も無かったことから、基本的には、「ドル売り材料」ととらえています。

第128回 直近のテーマ

●ヒラリー候補とオバマ候補だけ、見ておけば良い

昨日、2月6日(水)の東京市場は、小動き。
朝方の東京は、「スーパー・チューズデー」の結果待ちといったセンチメント。
しかし、「スーパー・チューズデー」でも、民主党の候補者の決着は付かない様子。
だから、「スーパー・チューズデー」も材料にならないのだろう、と、この時点で考える。

今年の大統領選挙では、現状、民主党が優勢だから、共和党の大統領候補者に注意を振り向けるのは、時間の無駄。
ヒラリー候補とオバマ候補だけ、見ておけば良い。

無論、学術的に、米国大統領選挙を研究することに、重要性はあるので、まじめに勉強(研究)する姿勢を、バカにする気持ちはさらさらない。
 いや、むしろ、現時点で、共和党対民主党に留意をする姿勢こそが、正しい。

しかし、限られた時間の中で、相場に臨む場合は、「捨てる姿勢」こそが正しいと信ずる。

無駄なエネルギーを使うなら、寝て休息をとる方が、次の相場に向かうには有効だ、と考えるからだ。
 現状の与件ならば、共和党に注意を向ける必要性を感じない。

共和党に、勝つ可能性が表れたら、その時点で、共和党候補者の政策などを検討すればよい。
 勝つ可能性が無いのなら、知る必要がない。
(↑相場に臨むなら、と言う意味です。常識論としては、知っている方が良いのは、当たり前のことです。)


●ドル金利の低下

ドル金利が、急激に引き下げられています。
ドルの金利が低下すればするほど、ドル円以外の高金利通貨に資金がシフトし、ドル円での円キャリー・トレードのアンワインド(解消)のテンポが緩くなるのではないか? と、いった考えも出ています。

 しかし、その答えは"No."です。
 ドル/円(USD/JPY)の値動きが、緩慢ですが、現状が、たまたま、そうなっているだけです。
マニュピュレーションを行っている『誰か』が、いると思いますが、そんなことは、いつまでも、維持できるものではありません。
ドル/円(USD/JPY)の急落を忌避するために、意図的な力が働いていますが、ドル/円(USD/JPY)が本格的に急落する場合は、クロス円の値動きの比較ではない状況が起こるだろう、と考えます。

クロス円は、本来、ドル円の値動きに従たるものです。
現状では、たまたま、そのように見えるだけです。換言すれば、ドル円は、本格的に、まだ、下落していない、と、感じています。


●サブプライム・ローン問題

直近の金融問題では、サブプライム・ローン問題から、モノラインに波及しております。
45兆ドルあるCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)にも波及し"世界的金融崩壊のトリガーとなるか"といった不安が取り沙汰されています。

 サブプライム・ローン問題に伴う損失は、巨額で、1998年のLTCMショック時の損失よりも、損失額は大きいだろう、と、個人的には推測しています。
 あくまでも私の、個人的な感覚ですが、サブプライム・ローン問題も、重要課題ですが、それ以上に、大きな問題が、これから噴出するだろう、と考えています。

 例えば、アフガン戦費、イラク戦費と巨額の臨時支出の積み上げは、サブプライム・ローン問題に伴う損失よりも巨額だという事実に気が付くなど。
 あるいは、今、現時点では、だれも気が付いていない重大問題が、これから、噴出するのではないか? と、考えています。
(それは、具体的には、誰にもわからないので、私は、勿論、知りません。)

第127回 『外貨崩落』第5章243頁より引用

●生き残りたければ、『手負いのトラ』には近づくな

本格的な売り相場の場合は、その急落のスピードに誰しもが驚愕します。
大相場を何度も経験した、どんなベテランのディーラーであっても、その驚愕は同じです。
目の前で、ものの数分のうちに、ドル/円(USD/JPY)レートが、1円、2円と下落していくさまを実際に見れば、その恐怖感を文章で表現するのが難しいことを、すぐに理解していただけると思います。
しかし、そういった大相場は、数年に一度くらいしかないので、誰もがみな、それを見ることができるわけではありません。
大相場を何度経験していようと、その驚愕が同じである理由はそこにあります。
数年に一度しか見ることのできない値動き、数年に一度しか感じることのできない迫力は、「見慣れたこと」「恒常的なこと」とは違います。
どんなベテランでも、そんなことに慣れられるはずがないのです。
ただし、一度でも大相場を経験したことがある人と、まったく初めての人とでは、その振る舞いが違います。
経験したことがある人は、『畏れ』を知ります。
大クラッシュと呼べる大相場を経験したことがない人が、初めての大相場で致命傷を負い、相場に殺されるのは、大半は、それが理由です。
『畏れ』を持たない(『畏れ』を知らない)人は、不用意に手を出します。
満腹して、まどろんでいるトラは、近づいても襲いかかってきません。しかし、『手負いのトラ』は、近づくだけで噛み殺します。

致命的なほどの、巨額の損失を被った巨大投資家たちは、少しでも、その損失を縮めようと、まさに命懸けの勝負に出てきます。
本格的な売り相場で、ドル/円レートが、2円〜3円下落した際に、あるいは、5円〜6円下落した際に、一時的に反転急騰するのは、そういった致命傷を負った巨大投資家、つまり『手負いのトラ』が、最後の力を振り絞って、相場を持ち上げようと頑張っている姿なのです。
しかし、勘違いしてはいけません。
そういった『手負いのトラ』は、相場を最後まで担ぎ上げることは、不可能だということを知っています。もとの状態に戻るとは考えていません。
彼らが最後の力を振り絞って買うのは、「自分が売る」ためです。
一時的に相場を持ち上げて、自分が売り逃げるために買っているのです。
自分が生き残るために、必死にもがいているときは、他人に目を向ける余裕はありません。
ですから、大相場では、為替レートが暴落した際に、突如として大きく反転急騰し、その後で再び大きく急落する、といった値動きが、必ず起こるのです。



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