第126回 FOMCでは、0.5%のドル金利引き下げ

昨日(1月30日)のFOMC(Federal Open Market Committee:連邦公開市場委員会)では、ドルの政策金利は、0.5%引き下げとなった。
 これで、その絶対値(ドルの政策金利)は、3.5%から3.0%になった。

今回のFOMCでは、個人的には、今日のFOMCでは、0.25%ではなく、0.5%、もしくは、0.75%のドル金利引き下げを予想していました。(個人的な思惑では、0.75%を支持していました)
 結果的には、0.5%の利下げで、まずは思惑通りといったところです。

0.5%、もしくは、0.75%のドル金利引き下げの場合には、マーケットの想定よりも、利下げ幅が、大きいので、米株は、上昇し、その影響から、一時的には、ドル円、クロス円が、上昇するだろう、と、考えていました。

ただし、ドル金利の大幅利下げは、「円キャリー・トレードのアンワインド(解消)」を引き起こし、タイムラグがあって、結果的には、ドル円、クロス円の下落に結びつく、と考えていました。

米株が上昇した際に、目先で、ドル円、クロス円を売っている向き(ショート筋)が、「損切りのドル買い円売り」、「損切りの外貨買い円売り」を、行うでしょうが、その動きに、巻き込まれないように対応できるか、否か、が、このFOMCのポイントだ、と考えていました。

FOMCの結果発表後の値動きは、そういった意味では、個人的には、想定どおりに推移した、と考えています。

 ただし、今のところ、FOMC発表後に、ドル円、クロス円の下落に結びついた理由は、ドル金利の大幅利下げによる、「円キャリー・トレードのアンワインド(解消)」ではなくて、株価の急落が原因でした。
200ドル以上上昇していたダウが、マイナスに転じたため、それを材料に、ドル円が急落しています。

ドル金利の利下げを好感して上昇した米国株式市場が、下落に転じた理由は、金融保証保険会社(モノライン)の格下げ。
 それは、結局のところは、「サブプライム・ローン問題」が原因ということである。

 ドル金利の大幅利下げは、日米金利差の縮小ですから、「円キャリー・トレードのアンワインド(解消)」を引き起こし、タイムラグがあって、結果的には、ドル円、クロス円の下落に結びつく、と、引き続き、考えています。

この日米金利差の縮小については、マーケットは、まだ、充分に織り込んでいない、と考えています。

ドル円に関しては、「ドル安円高トレンド」に、何ら、変化は無い、と考えています。

第125回 トレンドは、「ドル安円高」で変化が無い、と考えている

先週は、週の前半から週央にかけて、ドル/円(USD/JPY)は、「円の高値圏」である105円台を何度も示現した。
1月23日(水)のロンドン市場のドル/円(USD/JPY)は、105円台ミドルに急落。この日のニューヨーク市場の朝方に、ドル/円(USD/JPY)は、[105.50]を割り込み、このところの新値(安値)を更新した。
すると、ストップ・ロス(損切りのドル売り円買い)を巻き込み、[105.00]を、一時、割り込んだ。安値は[104.95-00]レベル。
このドル急落の材料は、米国の株安。
その後、1月23日(水)のニューヨーク市場で、米国株式が上昇に転じて、前日比プラスになると、今度は、ドル/円(USD/JPY)は、じり高になった。

株式市場が堅調に推移すると、ドル/円(USD/JPY)が上昇し、株価が下落するとドル/円(USD/JPY)も下落する、といった相関関係が続いている。
この相関関係は、常に、成り立つものではないが、当面のところは、株価の動きをにらんだ為替相場が続くだろう、と考えている。

株式市場が堅調に推移すれば、リスク許容度が広がり、為替リスクをとり易くなるが、株価が軟化すると、「円キャリー・トレード」を縮小する動きが出てくるからだ。

先週は、週央に104円台後半の安値を見てから、このところ急落した株式市場が、調整的な上昇に転じたために、先週末の1月25日(金)のシドニー市場で、ドル/円(USD/JPY)は、リバウンド上昇して、107円台に乗せた。
そのため、1月25日(金)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、107円台前半でオープン。
 先週末の東京市場の午前中は107円台前半での小動き。
 東京市場の午後になって、米系ファンドのドル/円(USD/JPY)の大口の買いが出た様子。
日本株の上昇も、「ドル買い円売り」の材料とした。

その影響から、ユーロ/円(EUR/JPY)やポンド/円(GBP/JPY)などのクロス円も上昇。
先週末の東京市場は、総じて、「円売り」傾向になった。東京クローズにかけて、107円台後半にドル上昇。

1月25日(金)のロンドン市場のドル/円(USD/JPY)は、107円台ミドルないし、107円台後半程度での小動き。

1月25日(金)のニューヨーク市場朝方のドル/円(USD/JPY)は、朝方のニューヨーク株式市場が堅調だったことから、引き続き、107円台ミドル程度で、底堅く推移した。

しかし、サブプライム・ローン問題での金融機関の追加損失の思惑などから、ニューヨーク株式市場が軟化。
 米国株式市場が下落すると、一転して、ドル/円(USD/JPY)は下落した。
 朝方のニューヨーク市場のドル/円(USD/JPY)は、107円台後半も見ているが、ニューヨーク市場の午後には、1円以上下落して、[106.65-75]レベルの安値を付けている。

クロス円もドル/円(USD/JPY)と同様に下落。
ユーロ/円(EUR/JPY)は、この日の高値159円台前半から、2円50銭ほど下落して、[156.50-60]レベルの安値を付けた。
 1月25日(金)のポンド/円(GBP/JPY)は、高値[214.00]アラウンドを示現しているが、ニューヨーク市場では、安値211円台前半を見ている。この日のポンド/円(GBP/JPY)は、高値から比較すると、3円近い下落。
 そのまま、「円の高値圏」で、ニューヨーク・クローズ。

先週の後半で、ドル円、クロス円がリバウンドしたのは、大口で、「円キャリー・トレード」を行ってきた「米系ヘッジ・ファンド」などの大手投資家たちが、最後の力を振り絞って、株価の値動きを材料に、担ぎ上げているように、映る。
 いわゆる「手負いのトラ」が、うごめいているように感じている。
彼ら(大口の投機筋)が、じたばたするのは、生き残るがため。彼らは、売るために、担ぐ、そのことを忘れてはいけない、と考えている。

先週後半の、こういったリバウンドの動きは、いわゆる「調整」と考えている。
トレンドは、「ドル安円高」で変化が無い。

第124回 「円キャリー・トレード」は、崩壊中

1月22日に、FED(FRB)は、緊急利下げ(ドル金利の0.75%)を実施した。
このことは、米国も、(FEDも、)今回のマーケットの動きに、大きな懸念を持っている証左。

この緊急利下げ(ドル金利の0.75%)は、「パニック」となっているマーケットに、対応する、といったFEDの意志、決意を感じる。

この場合のマーケットの意味は、さまざまな意味でのマーケット。
急落している米国株式市場、乱高下しているオイル市場、乱高下しているコモディティ市場、ゴールド市場、急落したアジア株式市場、などなど・・・、が含まれる。

しかし、『その中に、為替市場も含まれているのか?』と、疑問を感じる。

当然に、FEDの思考の中に、為替市場は含まれているのだが、為替市場への影響よりも、株式市場を優先した、言い換えれば、株式市場のパニックを鎮めるために、為替市場への影響を無視した、といった印象を受ける。
無視と言う言葉が厳しければ、為替市場への影響は、後回しにした、と感じる。
ドル金利は、今回の0.75%の緊急利下げで、FF金利は、3.5%になった。

今月末のFOMCでも、さらに、追加利下げを行うのだろう。
その際の利下げ幅は、0.25%なのか?
それとも、0.5%なのだろうか?
あるいは、再度、0.75%やるのだろうか?

すると、今月末には、ドル金利は、2.75%〜3.25%程度になる。

円金利は、0.5%だから、現時点の日米金利差は、3.0%だが、今月末には、日米金利差が、2%台に縮小することになる。

それは、「円キャリー・トレード」のアンワインド(解消・巻き戻し)を迫る米国の金融政策でもある。
徐々に、「円キャリー・トレード」の外堀が埋まりつつあるように見える。

「円キャリー・トレード」は、崩壊する、と、考えています。
現在、崩壊中で、今年これから、完全崩壊に向かっているところ、と考えています。

充分に、崩壊したら、しばらく、おとなしくなって、その後に、再び、「円キャリー・トレード」は、復活するでしょう。
金利差を狙って、利益を得ようとする行為は、2、3年、流行して、失敗し、しばらくすると、また、流行する、その循環を、繰り返しています。
過去、25年程度で、それを繰り返していました。

だから、充分に、崩壊したら、しばらく、おとなしくなって、その後に、再び、「円キャリー・トレード」は、復活するでしょう。歴史は繰り返しますから。

しかし、その復活は、早くとも、2年後、3年後、程度、先のことになる、と考えています。

また、その復活の際も、現在とは、全く、為替水準は、異なることになるだろう、と考えます。

第123回 ドル円は、ポジション調整中(大きく下落した後の下値持ち合い)

先週を振り返ってみたい。
1月14日(月)は、成人の日の祝日で、東京市場は休場。
アジア市場の時間帯のドル/円(USD/JPY)は、108円台後半程度の小動きに推移した。
通常は、三大市場(東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場)のひとつが休みだと、その日一日が静かなこともある。それは、市場参加者が少ないからだ。

しかし、1月14日(月)の場合は、アジア市場を眺めながら、ロンドン市場、ニューヨーク市場で、市場参加者の薄い中を荒れるとは限らないが、油断しないで、気を配っておく必要は感じていたが、ロンドン市場になって、「ドル売り」が進んだ。

これといったニュースは、出ていない。「サブプライム・ローン問題」の焼き直しが材料と言える。この週のうちに、米国大手金融機関のサブプライム・ローン関連の損失額が発表される予定になっている。『その損失額が、巨額なのではないか?』といった思惑が広がっていた。そういった憶測が材料となって「ドル売り」が進んだ。

このところの最安値であった[107.20-30]を下に割り込むことはなかったため、ニューヨーク市場になると、目先で売っていた向きの「ショート・スクイズ」(ドルの買戻し)を起こし、リバウンド気味に推移した。1月14日(月)のニューヨーク市場は、108円台前半でクローズを迎えている。

休日明けの1月15日(火)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、なだらかに円高傾向。
米国大手金融機関のサブプライム・ローン関連の損失額が、大きいのではないか、といった思惑(疑心暗鬼状態)が理由。 東京市場で、107円台前半まで下落。但し、東京市場では、新値を更新せず。

1月15日(火)のロンドン市場で、ドル/円(USD/JPY)は、[107.00]を割り込み、106円台に下落。新値(安値)を更新した。
 シティバンクのサブプライム・ローン関連の損失額は、事前予想よりも、少なかったが、結局は、サブプライム・ローン問題に関する懸念から、「ドル売り円買い」となった。

新値を更新したことは、現在のドル/円(USD/JPY)が、下落トレンドであることを、明確に、再確認した、ということ。
 まだ、ユーロ/円(EUR/JPY)などの一部クロス円の下落スピードが、遅い。
 遅れているクロス円も、チャート・ポイントを割り込むと、下落スピードが、加速する可能性が、ある。(これから、さらに急落する可能性がある、ということ)
 その場合は、ドル円の下落スピードが、加速する可能性にも留意する必要がある。

1月15日(火)のニューヨーク市場は、動きなし。ドル/円(USD/JPY)の安値水準(107.00を挟んだレベル)での下値持ち合い。ニューヨーク・クローズは、[106.80-85]レベル。

1月16日(水)の東京市場午前は、106円台後半程度の小動き。
東京市場の午後になって、失望的な「ドル売り円買い」といった印象。東京市場で、[106.00]を割り込み、105円台後半を示現。

1月16日(水)のロンドン市場のドル/円(USD/JPY)は、[106.00]近辺での小動き。概して、106円台前半で推移。
 1月16日(水)のニューヨーク市場になって、ドル/円(USD/JPY)は、急反発上昇。

この時も、これといった理由があるわけではなく、ドルの下落が速かったことで、典型的な「ショート・スクイズ」と考えている。
 ドル/円(USD/JPY)は、106円台前半から107円台後半に、2円弱、急上昇した。108円台には届かず。107円台ミドルでニューヨーク・クローズ。

前日(1月16日)のニューヨーク市場で、ショート・スクイズを起こし上昇するも、目先の「ドル売り方」の損切り(ドル買戻し)が終わると、特段にドル円を買う理由も無く、シドニー市場で107円台ミドルから107円台前半に下落。

1月17日(木)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、そのまま、ダラダラと下落。
東京市場で、106円台後半に下落するも、大きな値動きにならず。[107.00]を挟んで持ち合い、小動き。
ドル売りも続かなかったことから、東京市場の夕方になって、欧州勢が参加する時間帯になると、今度は、ドル円の上値を買ってみる市場参加者が出た。東京市場のクローズ(東京時間17:00)は、107円台後半。

しかし、この日(1月17日)のロンドン市場では、ドル買いは続かず。逆に、急落を呼ぶ形となり、106円台ミドルまで下落。
しかしながら、(しかしのオンパレードですが・・・)106円台前半には届かないとみると、ニューヨーク市場で、再び、107円台ミドルに急反発。
要するに、106円台ミドルから107円台後半で、大きく振幅を繰り返しているだけ。典型的な、「下値持ち合い」。「下値持ち合い」は、すなわち、「ポジション調整」。
大きくドル/円(USD/JPY)が下落した後での、下値(ドル安値水準)での、「調整相場の値動き」を繰り返した。ニューヨーク・クローズは、106円台後半程度。ドルの上値は重い印象。

1月18日(金)のシドニー市場で、ドル/円(USD/JPY)は、106円台前半に急落。
 そのため、1月18日(金)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、106円台前半でオープン。この日の東京市場では、ドル/円(USD/JPY)は、じり高に推移。
引き続き、下値(ドル安値水準)での、「調整相場の値動き」を繰り返しているだけ。東京市場の午後には、107円台前半に乗せ、東京クローズは[107.00]アラウンド。

ロンドン市場では、ドル/円(USD/JPY)は、107円台ミドルにまで上昇するも、その水準からは、ドル売りも出てきて、上値は重い。
1月18日(金)のニューヨーク市場では、今度は、じり安に推移し、107円台ミドルから、106円台後半に下落して、ニューヨーク・クローズ。

それなりに振幅しているが、大きくドル/円(USD/JPY)が下落した後での、下値(ドル安値水準)での、「調整相場の値動き」を繰り返しているだけに過ぎない。

基本的には、「サブプライム・ローン問題」に伴う、大きなドル下落後のポジション調整中、と見ている。大きな流れでは、「ドル安円高」のトレンドは変わらない、と考えている。

第122回 基本的には、「ドル売り円買い」の判断

1月15日(火)に、ドル円は、107円を割り込み、106円台に下落。
新値(安値)を更新した。

新値を更新したことは、『現在のドル円が、下落トレンドであることを、明確に、再確認した』ということ。

この時点(1月15日)では、まだ、ユーロ円などの一部クロス円の下落スピードが、遅い。

遅れているクロス円も、チャート・ポイントを割り込むと、下落スピードが、加速する可能性がある。(これから、さらに急落する可能性がある、ということ)

また、米銀行最大手のシティグループが、1月15日に発表した2007年10〜12月期決算では、「サブプライム・ローン関連」による損失が222億ドル(約2兆4000億円)。
昨年の11月の予想から比べて、およそ2倍に膨らんだ。
2007年下半期(7〜12月)の損失額は計286億ドル(約3兆1000億円)。

予想されていた(巷間、流布していたウワサでの)損失額が240億ドルだったため、発表された当初のマーケットは、予想よりも少ない、といった反応だった。(発表当初は、むしろ、ドル買い気配だった)

しかし、結局は、その巨額の損失に、素直に反応して、米国株価は下落。
その結果、為替も「ドル売り」に反応した。
特に、ドル/円(USD/JPY)は、「ドル売り円買い」に反応した。

株価の下落からドル円が円高に反応したために、クロス円も、「円高気味」に動いたので、その影響から、ユーロ/ドル(EUR/USD)は、目先の高値をつけてから下落している。
(ユーロ/ドルでは、「ユーロ売りドル買い」になった)

為替市場の動きは、混乱している、と言って良さそうだ。

昨日(1月16日)には、ドル円は、一時、105円台後半を示現してから、107円台後半に急反発しているが、こういった急反発も、大きな流れで見れば、ポジション調整の域を出ない。

基本的には、「ドル売り円買い」の判断で良いと考えている。


今年(2008年)の年初のコメントで、ポンド円(GBP/JPY)の『ヘッド&ショルダー(三尊)』について、言及した。(それについては、是非、再読をお願いします)

ポンド円に比べて、下落が、遅れていたユーロ円が、チャート・ポイントだった目先の安値を更新して、下落した。ユーロ円の下落スピードが、加速する可能性がある、と考えている。

クロス円の下落は、ポンド円が、『ヘッド&ショルダー(三尊)』を完成したことから、ポンド円が、先行して、他のクロス円を引っ張る形で、下落したからだ。

遅れていたユーロ円などの下落は、これから加速する可能性があることに留意したい。

第121回 成人の日(祝日)に107円台前半まで急落

昨日(1月14日)は、成人の日の祝日で、東京市場は休場。
東京(日本)からの市場参加者がいないアジア市場の時間帯は、概して、静かな小動きだった。
一般に、東京市場が休場の場合は、アジア市場は静かなことが多い。
昨日のアジア市場の時間帯は、そのパターンで来ていたようだ。

通常は、三大市場(東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場)のひとつが休みだと、その日一日が静かなこともある。それは、市場参加者が少ないからだ。
しかし、市場参加者の少ないときに、大きく動いてしまうと、手の付けられないような状況になるケースもある。

大量の資金がマーケットに投入された場合に、市場参加者が充分にいる場合は、その売買取引を吸収しきれるのだが、薄い(市場参加者の少ない)マーケットだと、吸収しきれないことが起こるからだ。

それは、今年のお正月の値動きを思い起こせば、記憶に新しい。

昨日(1月14日)の場合は、アジア市場を眺めながら、ロンドン市場、ニューヨーク市場で、市場参加者の薄い中を荒れるとは限らないが、油断しないで、気を配っておく必要は感じていた。

昨日(1月14日)は、ロンドン市場になって、「ドル売り」が進んだ。
これといったニュースは、出ていない。
「サブプライム・ローン問題」の焼き直しが材料と言える。
今週中に、米国大手金融機関のサブプライム・ローン関連の損失額が発表される予定になっている。
『その損失額が、巨額なのではないか?』といった思惑が広がっている。そういった憶測が材料となって「ドル売り」が進んだ。

昨日のドル円は、安値[107.35-45]レベルを示現している。
このところの最安値であった[107.20-30]レベルに迫っている。
しかし、[107.20-30]を下に割り込むことはなかったため、ニューヨーク市場になると、目先で売っていた向きの「ショート・スクイズ」(ドルの買戻し)を起こし、リバウンド気味に推移した。
ニューヨーク市場は、108円台前半でクローズを迎えている。

今週の注目は、上述の通りに、順次発表される米国大手金融機関のサブプライム・ローン関連の損失額。

[107.20-30]の安値を割り込む場合は、損切りを巻き込んでの、もう一段の急落の可能性に留意するべき、と考えている。

第120回 今年は、「波乱の幕開け」

年初早々に、今年の金融市場は、概して、荒れ模様に推移した。
外国為替市場でも、年末年始に、「大きく円高」に振れた。

正月が明けて、米国雇用統計(米国失業率)が、事前予想よりも大幅に悪かったので、今週は、危機感を持って臨んだが、思ったよりもおとなしい印象だ。

マーケット(外国為替市場)は、若干の落ち着きを取り戻してきている感じだが、まだまだ、予断を許さない状況が続いている、と考えている。

今年は、「波乱の幕開け」となった。

年末年始で「大きく円高」に振れた要因のひとつに、昨年末になって、パキスタンで、ブット元首相が、暗殺されたことも挙げられる。

地政学的リスクから、外国為替市場にも影響が出た。

目立ったところは、外国為替市場は、「スイスフランの買い」と、基本的には、「ドル売り」に反応した。

年末の市場参加者が、極端に、薄いシーズンなので、はたして、ブット元首相の暗殺のニュースを、相場が、充分に、織り込んだのか、年末の時点では、まだ、わからない状況だった。

年が明けて、パキスタン情勢は、それ程、問題にはなっていない。
異論もあるだろうが、冷静に考えると、私は、基本的には、パキスタン情勢が、マーケット(外国為替市場)のメインテーマになるとは考えていない。

パキスタンの保有している核の問題はあるので、油断、予断はいけないのだろう、と、自制しているが、パキスタンの経済が世界経済に与える影響は小さいので、外国為替市場のメインテーマにはなり難い、なり得ない、と考える。

しかし、それにしても、ブット元首相の暗殺は理不尽だ。
テロを憎む・・・。

個人的には、きわめて個人的な感想ではあるが、セプテンバーイレブン(2001年9月11日)の米国同時多発テロ事件で、殺された友人(先輩)を、深く思い出した。

何の理由もなく、殺された人の無念は、いかばかりか・・・。

『昨年末に、こういったことが起こったことは、今年を象徴していたのだろうか?』
などと、考えてしまう・・・。

第119回 ポンド円(GBPJPY)のヘッド・アンド・ショルダー(三尊)

ポンド円(GBPJPY)の中長期のチャートを見て欲しい。
典型的な「ヘッド・アンド・ショルダー(三尊)」を形成した。

「ヘッド・アンド・ショルダー」は、チャートの典型的なパターン。

チャートの典型的なパターンは、あくまでも『チャート分析(テクニック・手法)』に過ぎない。
だから、『チャート分析(テクニック・手法)』が、外れることもある。
しかし、チャート分析の通りになるケースもある。

「今回は、どうなるのか?」

すなわち、
「チャートのパターン分析が、今回のポンド円(GBPJPY)の、これからの値動きで、有効に働くのか?」

それとも、有効に働かないで、
「なあんだぁ!チャート分析なんて、当たらないじゃないか!」
といった感想を、『後々に』、言うことになるのか?

現在の時点では、世界中のチャート信奉者が、『YES』と言おうと、
世界中のアンチ・チャーティストが、『NO』と言おうと、
まだ、どちらが正しいとも断言ができないのだ。

しかしながら、私は現時点では、『チャート分析(テクニック・手法)』、『チャートのパターン分析』の通りに、ポンド円(GBPJPY)が、今後、下落していく方向で臨みたい。

念のために加筆しておくが、『私は、チャーティストではない』。

チャート分析は、80%程度有効である、と、自分の経験則から理解しているが、チャートは、20%程度、外れる(必ず、その程度、外れる)。
私は、『必ず、20%程度外れるところに主眼点を置く』。
だから、『私は、チャーティストではない』。チャーティストではないことを自負しています。

今回のポンド円(GBPJPY)のケースでは、『80%のケース』であろう、と、現時点では考えている訳だ。

確率で考えれば、通常は、80%の側に、ベットする(=賭ける)のが、セオリーなので、今回はセオリーに従っているだけ。



 >   >  2008年01月