第23回 ブル・ベア(強気・弱気)思惑のぶつかり合い

 1月下旬になって、外国為替市場は、荒っぽい上下動で、ブル・ベア(強気・弱気)の思惑が交錯しています。

 まず、ユーロ/円(EUR/JPY)を振り返ってみましょう。
 1月24日(水)の東京市場朝方に、ユーロ/円は[158.50]も上に抜けて、歴史的高値(ユーロ統合以来の最高値)を更新。ブル・トレンドを再確認しています。このときに付けた高値は、[158.60-65]レベル。

 しかし、24日(水)の東京市場では、朝方から、豪ドル/円(AUD/JPY)が、大きく下落していたことから、東京市場の夕方に大量の「ユーロ売り円買い」を誘発して、ユーロ/円は、156円台ミドルに急落しました。
 最終的に、ユーロ/円(EUR/JPY)は、豪ドル/円(AUD/JPY)の値動きに収束しています。つまり、クロス円が、ばらばらの値動きになるのではなく、通常のように、クロス円が、同一方向に動くように修正されています。

 25日(木)の東京市場のユーロ/円は、そういった流れを受けて、軟調に推移し、東京市場の午後に、[156.00]も割り込んみ、安値[155.75-80]を見ています。

 しかし、[156.00]を割り込んでからは、この一連の流れで、「ユーロ売り円買い」を行った市場参加者の買戻しや、新規で「円キャリートレード」を行う向きの「ユーロ買い円売り」が出て、今度は急反発。157円台を回復しています。

 ドル/円(USD/JPY)を振り返ってみましょう。
 24日(水)の東京市場では、ドル/円は、上値[121.80]をトライするも、[121.80]よりも上の水準にある大量のドル売り注文のため、上進できず、東京時間の午後に、120円台後半に急落しています。約100ポイントの急落。
 24日(水)のロンドン市場では、ドルの買戻しから、急反発。[121.60-65]レベルにまで戻している。約100ポイントの急上昇。
 そして、24日(水)のニューヨーク市場では、再び、120円台後半程度に急落しています。また約100ポイントの急落です。

 そういった乱高下の後を受けて、25日(木)の東京市場でのドル/円は、クロス円の売り圧力もあり、午後になって120円台前半に、さらに急落しています。東京市場だけでも、約1円の下落。

 25日(木)のロンドン市場では、120円台ミドル程度で持ち合った後は、下値が底堅かったことから、ドル買戻しが出て、120円台後半に上昇しています。
 ニューヨーク市場では、[121.00]を越えると、目先でドルを売った向きの損切り(ドル買い円売り)も出て、121円台前半でクローズ。
 この流れを受けて、26日(金)の東京市場が始まる前のシドニー市場では、「ショート・スクイズ」を起こし、ドル/円は、[121.60]近辺まで急騰しています。

 荒っぽい上下動で、ブル・ベア(強気・弱気)の思惑がぶつかり合っています。
 ユーロ/円、ドル/円ともに、高値持ち合い(高値での乱高下)の様相を呈しています。

 ドル/円に関しては、テクニカル分析(チャート分析)で見ると、[120.00]を下に割り込む場合はいったんロング派(ドル買い円売り派)は撤退するべきところです。
 ユーロ/円に関しては、テクニカル分析(チャート分析)で見ると、153円台ミドルを下に抜ける場合はいったんロング派(ユーロ買い円売り派)は撤退するべきところです。
 比較するならば、ユーロ/円の方が、チャート・ポイントまで、余裕があるといった印象です。

(2007年1月26日19:00記述)

第22回 ユーロ/円は、歴史的高値(ユーロ統合以来の最高値)を更新

先週末(1月19日金曜)の東京市場のユーロ/円(EUR/JPY)は、157円台前半でオープン。この日の東京市場では、「ユーロ買い円売り」が進み、157円台ミドルに上昇した。高値は、[157.65-70]レベル。いわゆる「円キャリー・トレード」で、金利差を狙った「ユーロ買い円売り」も出ていた様子。
 しかし、157円台ミドル程度からは、今年の年初に付けた[158.00-10]レベルの最高値を意識した、いわゆる「やれやれの売り(ユーロ売りの利食い)」も待っていた様子で、157円台ミドル程度からは、上値が重かった。
 東京市場の夕方から、ロンドン市場にかけて、そういった「やれやれの売り(ユーロ売りの利食い)」に押されて、157円台前半に戻している。
 ニューヨーク市場では、その流れから、一時、[157.00]を割り込んだが、それ以上の「ユーロ売り」も続かず、157円台前半に戻し、そのまま157円台前半でニューヨーク・クローズを迎えた。

 その流れを受けて、週明け(1月22日月曜)の東京市場のユーロ/円(EUR/JPY)は、157円台前半での寄り付き。
 東京市場の朝方から、ジリ高となり、東京市場の夕方に157円台ミドルに上昇した。
 ロンドン市場、ニューヨーク市場では、[157.50]を挟んだ小動きに推移し、そのままニューヨーク・クローズを迎えた。
 しかし、157円台ミドル程度からは、今年の年初に付けた[158.00-10]レベルの最高値を意識した、いわゆる「やれやれの売り(ユーロ売りの利食い)」も待っていた様子。

 1月23日(火)の東京市場のユーロ/円(EUR/JPY)は、157円台ミドルでの寄り付き。東京市場では、目だった動きにならず、157円台ミドルで膠着。

 ロンドン市場の朝方から、ユーロ/ドル(EUR/USD)が上昇したことや、ポンド/円(GBP/JPY)が上昇したことから、ユーロ/円(EUR/JPY)は上昇した。ロンドン市場では、157円台ミドルから、158円台に乗せた。
 ユーロ/円(EUR/JPY)は、年初につけた歴史的高値(ユーロ統合以来の最高値)[158.00-10]レベルを上に抜けた。

 トレンドが変わった訳ではない。
 むしろ、現状のトレンドは、「ユーロ・ブル(ユーロ強気派/ユーロ高派)」で、何ら変化は無い。
 だから、ユーロ/円(EUR/JPY)が[158.50]を越えて、上昇していく場合は、改めて「ユーロの買い場」を探して、「買い」で、ついて行く必要がある、と考えていたが、1月24日(水)の東京市場では、[158.50]も上に抜けて、ユーロ/円(EUR/JPY)は、歴史的高値(ユーロ統合以来の最高値)を更新。ブル・トレンドを再確認している。

 ここで、気になるのが、豪ドル/円(AUD/JPY)の値動き。
 1月24日(水)の東京市場で、96円台ミドルから95円台前半へ、1円以上の急落を見ている。
 通常は、クロス円は、同一方向に動く。
 だから、今回の値動きでは、ユーロ/円が歴史的高値(ユーロ統合以来の最高値)を更新して上昇しているのに、豪ドル/円(AUD/JPY)は、急落しており、異常な値動きを示していることになる。
 豪ドル/円(AUD/JPY)の値動きは、クロス円が極端に高い水準にある、特殊な状況である、というシグナルと考えている。
 まめに利食いを入れるようにして、リスクをヘッジ(回避)しながら、慎重に対応をするべき、と考えている。
(2007年1月24日14:30記述)

第21回 宴の後:日銀金融政策決定会合の後

先週末(1月19日金曜)の東京市場のドル/円は、121円台前半でのオープン(寄り付き)。
 1月19日(金)のドル/円は、東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場と、121円台前半で小動きに推移し、「宴の後」「日銀金融政策決定会合の後」といったセンチメント。
 1月18日(木)の日銀金融政策決定会合で、円金利の据え置きが決定された。
 円金利の据え置き発表後には「円売り」が進み、18日のニューヨーク市場で、[121.55-60]レベルの高値も付けた。[121.50]には、オプション取引に伴う「防戦のドル売り」があったが、それもこなし終えている。
 121円台ミドルは、重要なチャート・ポイントですが、それを『完璧に』上に抜けたとも言い難く、マーケット(ドル円市場)は、気迷い気味のままで、週越えとなっています。

 1月17日の金融政策決定会合が開催されている最中の段階で、急に、日銀の円金利引き上げに関して、「ある」「ない」の報道が分かれた。
 1月17日の新聞各紙の予測を見る意味で、新聞の見出しを列挙すると、「利上げ見送り論浮上」「利上げ見送りも」「追加利上げ見送りへ」「利上げへ最後の詰め、政府にも容認論」「利上げを検討、慎重論も浮上」「追加利上げで激論も」「円、大幅安、日銀追加利上げ観測が後退」。
 金融政策決定会合直前の1月16日の時点では、利上げを確実視する予測が多かったのだが、政府与党内から、利上げを阻止したい声があがり、「待った」をかけられた格好となった。
 そういったゴタゴタの後で、最終的に、円金利の据え置きが決定されている。

 金融政策決定会合では、現行の金融政策の維持を賛成6人、反対3人の賛成多数で決定。
 当面の金融市場調節方針は、短期金利の誘導目標である「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.25%前後で推移するよう促す」とした。
 短期金利の事実上の上限となる補完貸付金利(公定歩合)も、年0.4%のまま据え置いた。

 金融政策の決定で、3人が反対に回るのは、極めて異例。日銀は2月中旬に発表される昨年10〜12月期の国内総生産(GDP)統計や、個人消費などの経済指標を見た上で、2月以降、利上げを目指すことになる、と考えられる。
 金融政策の決定発表後のマーケットでは、3人の反対票が出たことで、2月に利上げする可能性が高まった、とういう観測(思惑)が広がっている。

 何故、中川幹事長は、日銀の利上げに、横槍を入れたのだろうか?
 思いつくことと、問題点を、箇条書きに列挙します。
・参院選へ向けての人気取り(パフォーマンス)
・幹事長の最大の仕事は、選挙に勝つこと
・円金利引き上げは、景気の足を引っ張る要因
・「中小企業のことも、考えていますよ」というアピール
・「安倍人事」は、失敗を2度露呈しており、その矛先を変える意味(もくろみ)
・日銀総裁(福井総裁)は、「小泉人事」
・福井さんに義理はない(安倍人事ではないから)
・中川幹事長は、安倍人事=中川氏を選んだのは安倍首相
・政府は、国民のためを思い行動している、というアピール
・その権力は、日銀を凌駕していることを、これ見よがしにした
・政府与党には、それだけの力があることを国民に見せた
・しかし、国益を重視するのならば、バカげた行為
・日銀という中央銀行の権威失墜
・世界中から日銀という中央銀行がバカにされる
・日銀の信認は落ちた
・今後の金融政策がやり難くなる
・いざ、何かあっても、信頼がない
・「また、横槍が入るのではないか?」といった疑心暗鬼を生むことになる

第20回 追記 日銀金融政策決定会合

【追記1月18日東京時間14:00】

 個人的な思惑は、外れました。

 個人的には、今回の政策決定会で、[0.25%]の円金利引き上げを実施するだろう、と考えていましたが、現行の金融政策の維持を決定しました。
 日銀の立場を考えると、それでも利上げを実施して、独立性を見せる必要を感じます。
 日銀の独立性を見せて欲しいものだ、と考えていたのですが...。
 政府与党内から、利上げを阻止したい声があがり、「待った」をかけられた格好です。


 日本銀行は18日開いた金融政策決定会合で、現行の金融政策の維持を賛成6人、反対3人の賛成多数で決定。

 当面の金融市場調節方針は、短期金利の誘導目標である「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.25%前後で推移するよう促す」とした。

 短期金利の事実上の上限となる補完貸付金利(公定歩合)も、年0.4%のまま据え置いた。

 金融政策の決定で、3人が反対に回るのは、極めて異例。
 日銀は2月中旬に発表される昨年10〜12月期の国内総生産(GDP)統計や、個人消費などの経済指標を見た上で、2月以降、利上げを目指すことになる、と考えられる。

 金融政策の決定発表後のマーケットでは、3人の反対票が出たことで、2月に利上げする可能性が高まった、とういう観測(思惑)が広がっている。

第19回 日銀金融政策決定会合に、衆目は一致

1月16日(火)のドル/円は、概して終日、[120.50]を挟んで20〜30銭程度の小動きに推移。
 この時点で、マーケットは、翌1月17日、18日に開かれる日銀金融政策決定会合に注目しており、短期金利市場では、翌日物の金利が[0.40%]に上昇し、完全に利上げを織り込んだ取引となっていた。
 1月16日の東京市場の時点では、円金利引き上げが確実視されていたが、夜になって、利上げ見送りの情報が流れた。そのため、ニューヨーク市場で、ドル/円は、120円台前半から120円台後半へと「ドル高円安」になった。

 金融政策決定会合が開催される直前の段階で、日銀の追加利上げに関しては、急遽、「ある」「ない」の報道がまちまちになっている。追加利上げが決まるかどうかの予測は、1月17日の新聞各紙で分かれている。
 新聞の見出しを列挙すると、「利上げ見送り論浮上」「利上げ見送りも」「追加利上げ見送りへ」「利上げへ最後の詰め、政府にも容認論」「利上げを検討、慎重論も浮上」「追加利上げで激論も」「円、大幅安、日銀追加利上げ観測が後退」。
 16日の時点では、確実視する予測が多かったのだが、政府与党内から、利上げを阻止したい声があがり、「待った」をかけられた格好となっている。

 引き続き、1月17日、18日と開かれる日銀の政策決定会に衆目は一致している。
 しかし、日銀の専権事項とされる政策金利に、これだけ外野から横槍が入れば、その権威は失墜している。
 もともと、マーケットでの評価は、FRB(米国の連邦準備制度理事会)やECB(欧州中銀)に比べると、BOJ(日銀)の権威は低い。
 それが、一段と鮮明になった。個人的には残念に思います。

 個人的には、今回の政策決定会で、[0.25%]の円金利引き上げを実施するだろう、と考えているが、今回のゴタゴタで、その影響力が弱まった印象。
 あくまでも、現在の与件から考えると、それでも日銀は利上げを行うのではないか、と考えている次第です。
 日銀の立場を考えると、それでも利上げを実施して、独立性を見せる必要を感じます。

(上記は、個人的な思惑に過ぎません。1月18日になれば、発表になりますから、事実はすぐにわかります。念のため。)
(1月17日東京時間17:00記載)

第18回 ドル円は120円台に上昇。微妙な水準。

 先週の後半、(1月11日木曜日)の東京市場のドル/円は、119円台ミドル程度で推移。
 この日の東京市場では、ユーロ/円などのクロス円の買戻しや、新規の「円キャリー・トレード」の影響も出て、ドル/円は上昇気味。
 1月11日の東京市場のドル/円は、オプション取引に伴う「防戦のドル売り」もあり、夕方[120.00]を目前に、東京市場のクローズ(東京時間17:00)を迎えています。
 東京が引けて、ロンドン市場の朝方に、[120.00]を上に突破すると、ストップ・ロス(損切りのドル買い円売り)を巻き込んで、[120.30-35]レベルに跳ねています。

 ロンドン市場は、120円台前半で推移。ニューヨーク市場の昼頃になって、[120.50]も上に抜けています。[120.50]には、オプション取引に伴う「防戦的なドル売り」も見られたが、結局は、上に抜けて、高値[120.60-65]レベルを付けた。その後は、120円台ミドルでの揉み合い。

 先週末(1月12日金曜日)のドル/円は、東京市場では120円台ミドルで小動きに推移しています。東京市場での高値は[120.70-75]レベル。
 その後のロンドン市場朝方は、オプション取引に伴うドル売りが出た様子で、[120.25-30]レベルまで下値。
 120円台前半まで下げると、再び、日米金利差に着目した「円キャリー・トレード」のドル買いで、120円台ミドルへ戻しています。
 先週末(1月12日金曜日)のニューヨーク市場では、注目された米12月小売売上高が高水準。米12月輸入物価指数が予想以上に上昇。そのためインフレ懸念が強まり、ドル/円は一時[120.60]アラウンドまで買われた。
 しかし、今度は、「日銀は利上げ実施の方向に傾いている」との報道が流れ、[120.15-20]レベルまで売り込まれた。120円台前半程度で週越えとなっています。

 先週のトピックとしては1月11日のポンド金利引き上げ。英国中銀はポンド(GBP)の政策金利を[0.25%]引き上げ、[5.0%]から[5.25%]としています。予想外だったため、マーケット(外国為替市場)に影響を与え、乱高下をした印象。

 現状、マーケットのセンチメント(市場心理)は、ブル・ベア微妙にぶつかり合っています。
 現状は、ポンド/円が堅調に推移し、それが引っ張る形で、ユーロ/円をサポートしています。
 年初から荒れ模様で、難しい、微妙な局面にあります。
 先週のポンド(GBP)の利上げから、ユーロ(EUR)の利上げの観測(思惑)も再浮上するでしょうし、引き続き日銀の円金利(JPY)引き上げも、話題に上ることでしょう。

 金利相場的要素が重要になりそうです。
 金利相場の場合、市場のセンチメント(市場の心理)の影響が強くなります。
 雰囲気ですから、読み難いし、対応も難しくなります。
 まめに、損切りを行うことが重要です。それが、難しいことは十分に承知していますが、大負けをしないことが大切です。

 120円台のドル/円を買って行く気持ちにはなりませんが、ユーロ/円を、少しずつ買ってみるのが良いかな、と思っています。微妙な局面ですから、対応を慎重に。

第17回 時間の概念

個人のトレーダーは、「長期や中期の見通し」に対して、目先の「短期戦略」に誤用してしまいがちです。自分の想定している時間に、勝手に当てはめて、自分に都合よくのみ理解・解釈してしまうのです。

 外国為替取引は、通貨と通貨の売買ですから、わかり難い部分があります。
 そういったマニアックな(ある種の専門的な)取引ですので、用語の概念を明確にしておかないと、余計に混乱します。
 だから、説明がくどくなったり、面白くない文章ができあがります。
(ちょっと、言い訳がましいのですが・・・・。)

 【短期】【長期】といった【時間の概念】は人によって、まったく様々です。
 例えば、ある人にとって【短期】という場合は、【ほんの数秒から数分】を指すこともあります。
 そうすると、その人にとっては、【一週間】は【長期】になります。
 また、別の人の場合には、【短期】は【二〜三日から一週間程度】を指すこともあります。
 その人にとって【長期】は【一年から二年程度】になります。
 この二人が会話をすると、話が噛み合わずに、まったくトンチンカンなことになるのは、想像がつくのではないでしょうか?
 しかし、それは個々人の時間に対する感性ですから、どちらも誤りではないのです。
 だから、相場のコメントを読む際には、そのコメントを書いた人がどういった【時間の概念】なのかを斟酌する必要があります。
 相場のコメントを読むことに慣れてくると、無意識のうちに、それを判断して読んでいます。
 親切なコメントならば、【短期】【長期】といった【時間の概念】を、どの程度に使っているのか、きちんと【定義付け】をしていることでしょう。
 しかし、そうなると、『ウザイ文章』、『面白くない文章』になってしまうこともあります。
 ちなみに、私の場合は、【短期】というと、【二〜三日から一週間程度】を思い浮かべています。【中期】は【二〜三ヶ月から数ヶ月程度】、【長期】は【二〜三年から数年程度】です。

 「リスク&リターン」は、時間が長くなればなるほど、可能性としては、どちらも大きくなります。
 ただし、正比例しているわけでもありません。
 ディーリング・スタイルは個々人の【時間の概念】に負うところが大きいので、一概には言えませんが、『得意のパターンに持ち込めるかどうか』、が勝敗の分かれ目です。―――(その個々人の【時間の概念】で)【短期】の売買が得意の人もいれば、【長期】の売買が得意の人もいます。―――
 ただし、上述の通り、時間が長くなれば「リスク」も大きくなります。

第16回 さあ、今週からが、「よーい、ドン!」です

今年(2007年)になって、まだわずかな日しか経っていませんが、荒れた展開になっています。
 ドル/円は、年初(1月3日)のニューヨーク市場で、119円台ミドルまで急騰しましたが、1月5日(金)のロンドン市場では[118.00]割れの急落を見ています。その後には、米国雇用統計の発表で、[119.00]まで急騰するなど乱高下の様相を呈しています。
 ユーロ/円は、年初(1月2日)のニューヨーク市場で、158円台に乗せて、ユーロ統合以来の歴史的最高値を更新しましたが、その後は、大きく急落したのは、見ての通りです。

 しかし、今年の最初のコメントでも書きましたが、毎年、年初は、米国雇用統計までが、市場参加者の薄い状態で、乱高下しやすい時期(シーズン)です。こういった乱高下は、クリスマス・シーズンおよび年末年始に起こり易い季節要因、と考えています。

 市場参加者が出揃うのは、今年(2007年)は、先週末1月5日(金)の米国雇用統計が終わってからです。(年初の米国雇用統計発表の時点では、まだ、出揃っていません。)特に今年は、1月8日(月)が、「成人の日」で、日本が休日ですから、1月9日(火)からが出揃う時になります。

 ところで、毎年、年初は、米国雇用統計までが、乱高下しやすい時期なのですが、「乱高下し易いことだけ」しか、わかりません。「乱高下し易いことだけ」が、決まりきったリズム(シーズン/季節要因)なのです。残念ながら、事前に、その方向性はわからないのです。わかっていれば、大儲け出来るのでしょうが、なかなか、そうは問屋が卸してくれません・・・。リスクだけが高くなる時期ですから、何も、無理をして参加するところでもありません。

 年明けにするべきことは、まずは、年末から年始のマーケット(外国為替市場)を振り返ってみること。そして、年末年始を調べたら、11月下旬あたりからを、---[米国の感謝祭:Thanks giving day]、あるいは[日本の勤労感謝の日]あたりからを、---振り返ってみることです。

 こう言うと、人によっては、
 「『過去』のことは、どうでもいい」
とか、
 「相場は『過去』ではなくて、『未来』を言わなければ意味がない」
あるいは、
 「『過去がどうだった』のじゃあなくて、『これからどうなるか』を言いなさい」
といったことを要求します。
 そういった人たちが、『言わんとするところ』は十分に理解しています。確かに、相場に臨むに際して、過去に起こったことは、済んでしまったことだから、仕方がないことだ、と、思います。

 そうは、思いますが、私は「『過去』のことは、どうでもいい」とは思いません。
 何故なら、先のことを予見するには、まず、現在までの与件を確認することが重要と考えるからです。
 別な言い方をするならば、
 「未来を予見するための材料は、『過去』にしかないではありませんか?」
 「『過去』の分析なくして、予見したものは、根拠のない、単なる『あてずっぽう』に過ぎないではありませんか?」

 だたでさえ、先々を予見する(予想する)のは簡単ではありません。
 間違えることも、多々あります。
 しかし、先々を考える際に、今までにあったこと、起こったことを土台にしなければ、おおもと(土台・根本)から間違えることになります。

 土台(根本)が違っていても、偶然に、予見(予測)が当たることもあります。
 所詮、「相場は上がるか?下がるか?」ですから、「土台(根本)など、どうでも良い」
 「先々が当たれば良い」「だから、過去よりも、先々の話をしてくれ」といったご意見をいただくことになるのでしょう。

 しかし、私は、そう考えません。
 先々に起こることは、必ず、過去からの連動性がある、と考えるからです。
 過去の分析なくして、未来が読めるはずもないのです。
 否、現状分析が間違っていたならば、偶然に当たった予測は、さらなる先々で、もっと大きな過ちを引き起こす、と考えます。

 ただし、正確な現状分析は難しいものです。
 その時点で、「正確」と考えることが出来ても、それが全てではないことがしばしばです。
 ですから、その都度、修正を加えていく必要があります。

 まだまだ今年のマーケット(外国為替市場)は始まったばかり。
 もう一度、昨年末から、この年初までの値動きをチャートなどでよく確認し、また、もう一度、ニュースや現在のテーマ(材料)などを見直す作業から入るのが良いだろう、と思っています。
 あわてる必要は全くない、と考えています。
 さあ、今週からが、「よーい、ドン!」です。

第15回 年初早々、若干の荒れ模様でスタートです

 明けましておめでとうございます!!

 さて、年初早々に、外国為替市場は、若干の荒れ模様のようです。
 しかし、毎年、年初は、米国雇用統計までが、市場参加者の薄い状態で、乱高下しやすい時期(シーズン)です。

 振り返ってみると、昨年末には、「日銀が円金利引き上げを1月に実施するか、否か」がテーマ・話題になりました。
 この材料は、1月早々に、「円金利引き上げ」が実施されるのではないか、という観測(思惑)から、日米金利差の縮小や、対欧州通貨での金利差縮小をイメージしたということでもあります。
 つまり、「ドル売り円買いプレッシャー」や「対欧州通貨での円買い材料」となるわけです。

 しかし、2007年1月2日、3日の年初、市場参加者の極端に少ない中で、むしろ、ユーロ/円(EUR/JPY)は、ユーロ統合以来の最高値を更新し、158円台まで急騰しています。158円台に乗せてから、その後は、利食いの「ユーロ売り円買い」が出て、[157.00]近辺まで急落しています。

 この値動きは、東京市場がお正月の内に、欧州勢やニューヨーク勢が「ユーロ買い円売り」を仕掛けて、新高値を付けて、ストップ・ロス・オーダー(損切りのユーロ買い円売り注文)を遂行した様子です。
 ユーロ/円(EUR/JPY)の[157.50]近辺や、[158.00]近辺には、新高値ですから、当然にストップ・ロス・オーダーがありました。
 それを付け終えると、目先の急騰する値動きにつられて追随の「ユーロ買い円売り」をした向きが、今度は、改めて、売り方に回ったように映ります。つまり、追随で、157円台後半や158円台前半を買った向きが、損切りで、「ユーロ売り円買い」をした様子です。
 年初は、ユーロ(EUR)金利引き上げの思惑が強まり、相対的に、円金利引き上げは相殺された格好になっています。

 ただ、毎年、年初は、米国雇用統計までが、市場参加者の薄い状態であるのは上述の通り。
 まだまだ今年のマーケット(外国為替市場)は始まったばかりです。
 まずは、市場参加者がそろうまで、つまり、米国雇用統計までに、もう一度、昨年末から、この年初までの値動きをチャートなどでよく確認し、また、もう一度、ニュースや現在のテーマ(材料)などを見直す作業から入るのが良いだろう、と思っています。

 米国雇用統計は、今週末(1月5日金曜日)ですから、今週いっぱいまでは、市場参加者が薄く、ボラティリィティが高い状態ですので丁寧に対応することを心がけるところでしょう。あわてる必要は全くない、と考えています。

 今年もよろしくお願い申し上げます。



 >   >  2007年01月