前回はトレンドラインの引き方を説明しました。トレンドラインを利用する際、大きく分けて2つのシナリオを念頭に入れながらトレードするのが一般的です。
A.トレンドラインの範囲内に価格が収まっているとき
B.トレンドラインを破って価格が新しい展開を見せるとき
このどちらのシナリオにも利用価値はあります。
まずA.の、価格がトレンドラインの範囲内に収まっている場合では、サポートライン(下値支持線)あたりで買い、レジスタンスライン(上値抵抗線)に近づいたとき売るという戦術を取ります。
このようなボックス内での動きが、長く繰り返されれば繰り返されるほど、その上値抵抗線や下値支持線は固い、言い換えれば信頼度が高いという風に考えられます。
また価格がこのようにトレンドラインに限りなく接近することを、「試しにいく」ないしは「テストしにいく」という風に表現します。
つまり、何度もテストされた下値支持線や上値抵抗線は、信頼度が高いのです。
次にB.のケースを説明します。
相場に新しい買い、もしくは売りの理由(=そのことを「材料」といいます)が出現した場合、均衡が破れ、価格がトレンドラインを破って新しい展開を見せる場合があります。
このようにトレンドラインが破られることをブレイクアウトと呼びます。
チャート分析を頼りにトレードする投資家は、このブレイクアウトをとりわけ重視します。
なぜなら、これまでの均衡を破るからには相当大きな材料や新しいモメンタム(=勢い)が、その動きの背後にあるに違いないと考えるからです。
つまり、ブレイクアウトの瞬間は大きな値幅を取りに行ける可能性がある瞬間でもあるのです。
ここで難しいのは気持ちの切り換えです。
なぜなら、通常のボックス圏相場ではレジスタンスの近くで売り、サポートの近くで買うという作業をします。
ブレイクアウトのシナリオとは、その普段の基本動作が裏目に出ることに他ならないのです。
つまりブレイクアウトすると今までの考え方を180度転換し、これまでの弱気は強気に、強気は弱気へと認識を改めなければいけないのです。
チャートを頼りにトレードを始めて間もない人にとって、この気持ちの入れ替えはなかなか難しいかも知れません。
その場合、自分が想定していたシナリオをどれだけサラッと捨てて、流れにつくことが出来るかが、トレーダーとしての資質を決定付けます。
もちろん、ブレイクアウトしたからといって、必ずしも流れが変わらない場合もあります。
つまり一瞬ブレイクアウトしたかのような動きを見せながら、結局元のパターンに戻ってしまうというケースです。
そのような動きをダマシと言います。
相場は不確実性を伴うものですから、ある程度のダマシが発生することは仕方ありません。
ダマシに遭った場合はすぐにその商いを見切って下さい。
トレードで上手く行かなかった場合、一度全てのポジションを払って頭を冷やしてから、時間を置いてもう一度挑戦するということを心がけて下さい。
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